20世紀のロックアルバム、今月も1枚ご紹介いたしましょう。今回は90年代最大のムーヴメントであった、ブリット・ポップを代表するバンド、オアシスの最高傑作とも言われる、2ndアルバムをピックアップいたしました。

 

(What's the Story) Mornig Glory?

 / Oasis

95年発表

91年にマンチェスターで、ノエルリアムギャラガー兄弟を中心に結成されたバンド。94年にデビュー・アルバムを発表し、これがいきなり全英チャートのNo.1を獲得。時代を象徴するバンドとして高い人気と支持を得ました。

その勢いを駆って発表された2ndアルバム、今回ご紹介する作品。作曲能力もさらに向上し、彼らの最高傑作と思われる作品を作りあげました。

ビートルズが存在しない世界を描いた映画"Yesterday"では、彼らも存在しないことになっていましたが、ビートルズに限らず、ストーンズ、UKパンク・ニューウェイヴ、ザ・スミス等のUKロックのあらゆるサウンドを取り入れており、素行的にはいろいろ問題があったようですが、個人的にはUKロック優等生バンドと思っております。

① Hello
② Roll with It

時代を切り拓くアルバムのオープニング・ナンバーの①。サビのメロディを聴くと、やはりUKバンドなんだなぁと感じます。ミドル・テンポの勢いのある曲です。②はアルバムからの2ndシングルとなったハード・ポップ・ナンバー。リアムの攻撃的なヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=cSltfMN7_1Y

③ Wonderwall
アコースティック・ギターやストリングスを導入したバラード調ナンバーの③。この曲を聴いていると、勢いだけの連中でないのだなと感じます。メロディもしっかりしてますね。彼らの代表曲の1つだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Ve1EbKsNCdw
 

④ Don't Look Back in Anger
⑤ Hey Now!
⑥ [Untitled Track]

④は当アルバムのベスト・トラックと思います。当ブログでもしょっちゅう取り上げておりますので、今回はスルー。⑤もこのアルバムの彼ららしさを感じるナンバー。スローながら力強い曲です。⑥はタイトルのないインストゥルメンタル・ナンバー。

⑦ Some Might Say
ジョージア・サテライツみたいなイントロが印象的なスワンプ風ロック・ナンバーの⑦。アルバムから最初のシングル・カットとなり、彼らにとって初の全英シングル・チャートのNo.1を獲得しました。今聴いても、時代の息吹を感じます。


⑧ Cast No Shadow
⑨ She's Electric
⑩ Mornig Glory

⑧でもストリングスを導入し、ちょっと洗練された曲を挟み入れています。⑨の弾むような曲を聴いていると、UKバンドならでは個性を感じますね。そして、アルバム・タイトル・ナンバーの⑩が流れて来ます。アルバム後半の盛り上がりを演出する曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=ONYK-0Wv3D4

⑪ [Untitled Track]
⑫ Champagne Supernova

再びタイトルのないインストゥルメンタル・ナンバーの⑪が流れて来ます。⑥と異なりインダストリアルなサウンドです。そして、アルバム・ラスト・ナンバーの⑫。心に沁みるバラード・ナンバーで、名盤のラストを締めくくるにふさわしい曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=tI-5uv4wryI


90年代の前半は、リアルタイムのロックから遠ざかっていた時期で、彼らの名前もなんとなく耳にする程度でした。もしからしたら、ドライブ中のラジオから流れていたのかも知れませんが、今聴くと、この時代ならではの雰囲気を感じるサウンド、同時代的に楽しみたかったなぁと思います。