ほぼ月イチのペースでアップしております、ジャズの名盤紹介。今月は前回に続いてジャズ・ピアニストをピックアップいたしました。印象的なジャケットで広く知られている、ソニー・クラークの代表作を取り上げさせていただきました。
Cool Struttin' / Sonny Clark
58年発表
31年にペンシルヴァニア州で生まれたクラーク。4歳からピアノを始め、51年に西海岸で音楽活動を開始。57年にニューヨークに拠点を移し、ブルーノートと契約。リーダー・アルバムを発表するようになります。そんな彼が58年に発表したのがこの作品。当時、日本のジャズ喫茶でも人気だったそうです。女性が軽やかにステップするジャケットは、目にしたことある人も多いのではないでしょうか。
【収録曲】
① Cool Struttin'
② Blue Minor
③ Slippin' at Bells
④ Deep Night
【パーソネル】
ソニー・クラーク:ピアノ
ジャッキー・マクリーン:アルト・サックス
アート・ファーマー:トランペット
ポール・チェンバーズ:ベース
フィリー・ジョー・ジョーンズ:ドラムス
この中から、A面の2曲を聴いてみましょう。まずは、オープニング・ナンバーにして、アルバム・タイトル・ナンバーの①"Cool Struttin'"。ジャケットの女性が実際に歩いているような感じを与えるミドル・テンポの曲。最初のテーマ演奏後聞こえてくる、クラークの優しいタッチで繰り出す速弾きフレーズは、グッと惹き込まれます。
続いてA面2曲目の②"Blue Minor"。冒頭のテンポの良い緊張感溢れるテーマで、いきなり引き込んできます。前曲よりはテンポアップしたナンバーで、ジャケットの女性が速足になったような感じがあります。それぞれのソロも素晴らしいです。
https://www.youtube.com/watch?v=7VdqJGcFTTI
さて、再発CDでボーナストラックとして発表された"Lover"をおまけでお聴き下さい。ドラム・ソロから始まるこの曲。本編に負けず劣らずの各楽器のスリリングなソロが楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=CVnV06dwcpc
63年1月に31歳で早逝したクラーク。短い活動期間でしたが印象に残る作品を創り上げましたが。長生きしてくれれば、さらなる素晴らしい作品を残せていたのではと思うと残念です。