先日、発売50周年を記念して、ザ・ビートルズの前期の2枚組ベスト・アルバム、いわゆる赤盤をご紹介させていただきました。となれば、こちらもご紹介しないわけにはいきません。今回は青盤をピックアップさせていただきました。
赤盤の記事はこちら↓
https://ameblo.jp/bbkosi/entry-12797104306.html
1967-1970 / The Beatles
73年編集
赤盤の記事でも触れましたが、こちらはビートルズの基本フォーマットに則って、A面からD面まで、全て各面7曲の28曲が収録されています。前期に比べると、"Hey Jude"を筆頭に、後期の曲は長い曲が多いので、LPではかなり詰め込んだ感がありました。
また、赤盤ではB面曲をほとんど収録していませんでしたが、こちらでは"Old Brown Shoe"のような曲でも収録されており、赤青バランスはかなり偏りがあるように感じます。
いずれにしても、若さの勢いで突っ走っていた赤盤から、20代後半のメンバーが円熟していく様子を感じることができるコンピレーションです。この時期があったからこそ、歴史に残るバンドとなったのだと思います。
それでは、収録曲をご紹介して行きましょう。
【ディスク1】
(Side A)
① Strawberry Fields Forever
② Penny Lane
③ Sgt. Pepeer's Lonley Hearts Club
④ With a Little Help form My Friends
⑤ Lucy in the Sky with Diamonds
⑥ A Day in the Life
⑦ All You Need Is Love
まず、この面のクレジットを見て思ったのは、なんてタイトルの長い曲が集まっているんだろうってことでした。 さらに、オープニングの①のヘンテコリンさが、赤盤と青盤の間に大きな断層を感じたものでした。ちょうど、ライブをやめてスタジオ・ワークに専念することになった時期と合致することも、そんな雰囲気を醸し出しているのかも知れません。シングルのみの①②、彼らの最高傑作からアルバム・タイトル曲の③、そして同アルバムから④⑤⑥と続きます。さらに、世界同時中継で披露された⑦と、彼らの創造力が最高潮に達した瞬間をパックしています。それでは①のPVをご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=HtUH9z_Oey8
(Side B)
⑧ I Am the Walrus
⑨ Hello Goodbye
⑩ The Fool on the Hill
⑪ Magical Mystery Tour
⑫ Lady Madonna
⑬ Hey Jude
⑭ Revolution
彼ら初の失敗と当時は言われたテレビ映画から⑧⑩、そしてタイトル・ナンバーの⑪が収録されています。同時期に発表されたシングル⑨(B面は⑧)が挟まれています。さらに、シングル・リリースの⑫、アップル・レコードから初めてのリリースとなる⑬⑭と67年の後半から68年の中頃にかけてのナンバーです。サイケなサウンドから徐々に、シンプルなサウンドへと回帰していく様子が伺えます。ここからは⑨のPVをご覧下さい。リンゴのドラムスの大きさに注目!
【ディスク2】
(Side C)
① Back in the U.S.S.R
② While My Guitar Gently Weeps
③ Ob-La-Di, Ob-La-Da
④ Get Back
⑤ Don't Let Me Down
⑥ The Ballad of John And Yoko
⑦ Old Brown Shoe
さて、ディスク2は、68年暮れに発表された"The Beatles"(通称「ホワイト・アルバム」)からスタート。2枚組アルバムにも関わらず①②③の3曲のみの選曲でした。このベスト初のジョージ・ハリスンの作品②が選曲されています。さらに、69年の前半に発表された2枚のシングルの両面④⑤⑥⑦が収録されました。④⑤は後に映画&アルバム"Let It Be"として発表されるセッションから、リアルタイムでの唯一の成果でした。⑥はジョン・レノンとオノ・ヨーコの結婚に際して発表されたもので、ジョンとポール・マッカートニーの2人のみで録音されたもの。ここでは②をお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=YFDg-pgE0Hk
(Disc D)
⑧ Here Comes the Sun
⑨ Come Together
⑩ Something
⑪ Octopas's Garden
⑫ Let It Be
⑬ Across the Univers
⑭ The Long And Widing Road
そして最後のB面は、"Abbey Road"と"Let It Be"から選曲されています。前者からは⑧⑨⑩⑪を収録。2曲しかないリンゴ・スター単独クレジット作品の1つ⑪も選ばれています。そして後者からは⑫⑬⑭を収録。UKでのラスト・シングル⑫や、US・日本でのラスト・シングル⑭と、偉大なるバンドの終焉を飾ったナンバーで締めくくられます。⑭を最後にお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=fR4HjTH_fTM
偉大なるバンドの隆盛と終焉を一気に聴かせる、これまた素晴らしいコンピレーション・アルバムであると思います。一般的に彼らの代表曲と言われる曲を多く擁し、音楽的にも充実感が溢れる作品が並んでおり、通しで聴くと、このバンドの偉大さを改めて認識させられてしまいます。