ほぼ月イチのペースでチンタラと進めております「20世紀のロックアルバム:シーズン2」のコーナー。今月もしっかりと進めて参ります。気持ち的には月2くらいはやりたいと思っておりますが、ブログ始めた頃と違って、長い記事を作るのが、だいぶ億劫になっております。気長にお付き合い下さい。本日は、ダイアー・ストレイツの登場です。


Brothers in Arms / Dire Straits
85年発表

ギター&ヴォーカルのマーク・ノップラーを中心に、76年、ロンドンで結成。78年にデビュー・シングルとなった"Sultans of Swing"が世界的ヒットとなり、一躍シーンの注目を浴びました。私も、パンク・ニューウェイヴに完璧に傾いていた時期でしたが、この曲のシングルは買いました。当時はあんまり意識していなかったのですが、完全にディランのフォロワーといった感じの作品で、この時代にあってルーツ・ミュージックをベースにしたサウンドは、異彩を放ちました。

その後、ディランの指名を受けて、ノップラーがディランにアルバムに参加するようになり、80年代前半のディラン・サウンドへの貢献が大でした。自身のバンド活動も順調で、発売するアルバムはUKチャートで上位に食い込んでおりました。個人的には、2ndアルバムはゲットしたのですが、当時は"Lady Writer"以外の曲はあんまパッとしないなということで、しばらく離れておりました。

ところが85年に発表された本日ご紹介の5thアルバムが、CGアニメを利用したPVが話題になったこともあり、突然大ヒット。欧米各国でチャートのNo.1を獲得。一躍シーンの中心に踊り出てきたものですから、私もビックリしておりました。個人的には、MTVでいやというほど聞かされた曲は、しっかり覚えているのですが、当時、アルバム通しでは聴いていなかったので、比較的聴き込みの足りない作品です。今回、頑張って、ご紹介したいと思います。


① So Far Away
オープニングながら抑制的なギターのストロークから始まるナンバー。シンプルなサウンドながら、ドラムスのエコーの効かせ方が80年代を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=ObzXL0p7t1E

② Money for Nothing
そして、大ヒットした②は、80年代を代表する1曲。MTVが話題になりましたが、"Jumpin' Jack Flash"を思わせるギター・リフも印象的。スティングがヴォーカルで参加しており、曲のクレジットもノップラーとの共作となっています。


③ Walk of Life
アップテンポの軽快なナンバー。イントロや間奏のリフは、トラッドっぽさを感じさせ、やはり彼らはUKバンドなんだなと感じさせます。シングル・カットもされています。
https://www.youtube.com/watch?v=kd9TlGDZGkI

④ Your Latest Trick
⑤ Why Worry

イントロを始め全編にサクソフォンを導入し、洒落た雰囲気を醸し出す④は、ノップラーの切々としたヴォーカルが印象的。⑤も音数を抑えたしっとりとしたスロー・ナンバー。

⑥ Ride Across the River
⑦ The Man's Too Strong

この時代、LPとCDが混在していた時期でしたが、一応LPでは⑥からB面。冒頭はフュージョンっぽさ感じる美しいギターの音色が印象的です。静かな前半から徐々にパワーアップしていく⑦もじっくりと聴かせるナンバー。
https://www.youtube.com/watch?v=BOrXTZyXWLg

⑧ One World
⑨ Brothers in Arms

イントロからノップラーのギターを堪能できる⑧は、ミディアム・テンポのルーツ系ナンバー。そしてラストのアルバム・タイトル曲⑨は、7分に及び長尺ナンバー。ノップラーの物悲しいトーンのギターが堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=jhdFe3evXpk


セールス的にも、話題性においても80年代を代表する1枚であると思います。