今年は発売50周年を記念して、72年に発表されたアルバムで、当ブログで未だご紹介していない作品を取り上げて行きたいと思っております。第1回は、モット・ザ・フープル、第2回は「20世紀のロック・アルバム」のコーナーでしたが、ドクター・ジョンを取り上げました。



今回はその第3回目。昨年公開された映画"Summer of Soul"でも、マヘリア・ジャクソンとの素晴らしいデュエットを聴かせてくれたメイヴィス・ステイプルズをリード・シンガーに擁するザ・ステイプル・シンガーズのアルバムを取り上げます。

(すいません、投稿後に調べたら12年に一度紹介しておりました。まあ、ほぼ10年前なので、ご勘弁を!)


Be Altitude: Respect Yourself
72年発表

ローバック・"ポップス"・ステイプルズが中心となってその子供たちと結成したグループ。当初、ゴスペル・グループとして教会で歌う活動をしていましたが、53年にレコード・デビュー。その後、いろんなレーベルを渡り歩きますが、68年にスタックス・レコードと契約した以降、広く知られるようになりました。

70年に息子のパーヴィスが徴兵されたため、パーヴィス、メイヴィス、イヴォンヌの3人娘と父によるグループとなりました。マッスル・ショールズのフェイム・スタジオでアルバムを制作するようになると、セールス的に上向いて来て、72年に発表されたこのアルバムで、その人気を確実なものとしました。

ビルボード・チャートの12位まで上がった"Respect Yourself"、そして初の全米No.1となった"I'll Take You There"などのヒット・シングルも生まれ、彼らを代表する1枚と言えましょう。


① This World
② Respect Yourself
③ Name the Missing World
④ I'll Take You There
⑤ This Old Town (People in This Town)


ファンキーなリズムが心地よいオープニング・ナンバーの①は、ご機嫌なナンバー。メイヴィスのパワフルなヴォーカルや、フェイム・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=EKVQuKgWt7o


そして彼らの代表曲の1つの②。80年代にブルース・ウィルスのカヴァーで知った曲ですが、オリジナルのパワーは素晴らしいですね。

 

全米No.1に輝いた④は、"ビルボードNo.1ズ"でもご紹介済みのナンバー。
https://www.youtube.com/watch?v=By6NPADXtWI

⑥ We the People
⑦ Are You Sure
⑧ Who Do You Think You Are (Jesus Christ the Superstar)?
⑨ I'm Just Another Soldier
⑩ Who


B面トップの⑥は、ブッカー・Tのクレジットによるナンバー。「さあ世界を動かそう」というサビの歌詞にパワーを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=IuQ0DyRjbtg

ラストの⑩は、心に沁みるソウル・バラード。"Be My Baby"の作者として知られるジェフ・バリーと、シンガー・ソングライターのボビー・ブルームの共作。
https://www.youtube.com/watch?v=Yw3damOzXvI


USアルバム・チャートで19位に入った作品。爆発的なヒットとは言えませんでしたが、彼らの素晴らしい音楽に心打たれた人も多かったであろうと思われる作品でした。