久しくアップしてなかった「カバーズ&トリビューツ」のコーナー。久々にここで取り上げるアルバムが発表されました。「ライヴでノリノリ」のコーナーにしても良かったのですが、ライヴ全体がトリビュートということで、こちらのコーナーにいたしました。ロニー・ウッド率いるバンドが、ジミー・リードの曲を取り上げたライヴ・アルバムをご紹介いたします。


Mr. Luck - A Tribute to Jimmy Reed

 : Live at the Royal Albert Hall

/ The Ronnie Wood Band

21年発表

録音されたのは、13年11月1日。タイトルにある通り、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでのライヴでした。ロニー・ウッドを中心に、これまたザ・ローリング・ストーンズでギターを弾いたミック・テイラーも参加した、ザ・ロニー・ウッド・バンド名義でのライヴの模様です。曲によっては、大物ゲストも招かれておりました。

トリビュートの対象となったのは、ミッシシッピ州出身のブルーズ・シンガー、ジミー・リード。50年代から70年代にわたって活動したシンガーで、マディ・ウォーターズのような大御所扱いはされてませんが、多くのロック・ミュージシャンにも影響を与えており、ロックの殿堂にも入っています。

ウッドのダルなサウンドが、リードのナンバーにマッチし、ライヴ全体、とっても好感の持てる作品でした。


① Essence
② Good Lover
③ Mr. Luck

オープニングの①は、スタジオで録音されたウッドがギターをかき鳴らすトラック。これに自然につながるような感じで、②のライヴ録音に入って行きます。アルバム・タイトル曲になっている③をまずはお聴き下さい。(YouTubeでは全曲聴けるようになっています。)
https://www.youtube.com/watch?v=ZQUbiBUMIUc

④ Let's Get together
⑤ Ain't That Loving You Baby
⑥ Honest I Do

曲のテンポを変えながらライヴはどんどん進んで行きます。リードはホールダーにハーモニカをはさんでブルーズ・ハープを弾くスタイル(いわゆるボブ・ディランの弾き語りスタイル)で有名なのですが、ウッドも手持ちですが、ハープを披露しています。さらに、ウッドもテイラーもいなかったストーンズのデビュー・アルバムに収録された⑥も取り上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=9WtSFTwsuHQ

⑦ High & Lonesome
⑧ Baby What You Want Me to Do
⑨ Roll And Rhumba
⑩ You Don't Have to Go
⑪ Shame Shame Shame

この辺りから、ゲスト・ヴォーカリストも迎えます。まず⑧でトミー・ヘアという人が参加していますが、どんな人なのか調べたけどわかりませんでした。そして、⑪では、我らがポール・ウェラー兄貴が、ギターとヴォーカルで参加して来ます。


⑫ I'm That Man Down There
⑬ Got Nowhere to Go

さらに⑬では、シンプリー・レッドのミック・ハックネルも登場。
https://www.youtube.com/watch?v=wvyYY-hNo9Y

⑭ Big Boss Man
さらに、⑭ではボビー・ウーマックがギター&ヴォーカルで参加。
https://www.youtube.com/watch?v=_8TwowC99Bo

⑮ I Ain't Got You
⑯ I'm Going Upside Your Head
⑰ Bright Lights, Big City
⑱ Ghost of a Man

⑮は、ヤードバーズ、エアロスミス、ザ・ブルーズ・ブラザーズ等がカヴァーした、ロック・ファンには馴染みのナンバー。このアルバム、実際のライヴでの曲順を変えているようで、⑭に続いて演奏されたウーマック参加ナンバー⑰が、離されて収録されています。ラスト⑱は①同様、スタジオ録音のウッドのオリジナル・ナンバーで締めくくられています。


ウッドはこのライヴの前後、ロンドンとニューヨークで、これを含めて5回のライヴを行っているようですが、豪華ゲストを招いたこのライヴがハイライトであったようです。、