年末に来て、なかなか記事アップが進まないため、恒例の年末企画がちゃんとできるか不安視されましたが、なんとか、一通りアップすることができ、なんとかこの年間ベスト10にまで漕ぎ着けました。2019年のアルバム・ランキング、今年もご紹介して参りましょう。

 

まずは、過去のベスト1作品を恒例によりご紹介して参りましょう。

2007年 Chrome Dream II / Neil Young
2008年 That Lucky Old Sun / Brian Wilson
2009年 No Line on the Horizon / U2
2010年 A-Z Vol.1 & Vol.2 / Ash
2011年 The Rip Tide / Beirut
2012年 !Uno!-!Dos!-!Tre! / Green Day
2013年 AM / Arctic Monkeys
2014年 Lazaretto / Jack White
2015年 The Magic Whip / Blur
2016年 ★(Blackstar) / David Bowie
2017年 Sounds of Experience / U2
2018年 Resistance Is Futile / Manic Street Preachers

 

さて、ここに2019年のベスト・アルバムが付け加えられます。

 

その前に、一応、これまた毎年恒例のお断り。

【ランキング対象】
 ・今年の1月以降発表されたアルバム
 ・私が全体を通して聴いたもの
 ・5年以上前の発掘ライヴやデラックス仕様等による再発は対象外
【ランキングの位置づけ】
 私の好みに加え、シーンでの話題性、今年のライヴ活動、同時代的な意義などを適当に気分で勘案して付けた「遊び」みたいなもの。
 決して作品の良し悪しを評価しているものではありません。


まずはベスト10入りを逃した10枚をご紹介。

 

第20位 Western Stars / Bruce Springsteen
第19位 Ode to Joy / Wilco
第18位 Signs / Tedeshi Trucks Band
第17位 Anima / Thom Yorke
第16位 Three Chords & the Truth / Van Morrison

 

第15位 Father of the Bride / Vampire Weekend
第14位 Weezer (Teal Album) / Weezer
第13位 Gallipoli / Beirut
第12位 Beneath the Eyrie / Pixies
第11位 'Let's Rock' / The Black Keys

 

ブルース・スプリングティーンのようなベテランも、トム・ヨークのような大物も、ベスト10入りを逃してしまった今年のランキング。ライヴで盛り上がったテデスキ・トラックス・バンドもアルバムの方は下位に留まりました。こうやって見るとオルタナ系が多いランキングです。

 

この中から、11位に入ったザ・ブラック・キーズの"Go"をお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=TCYsY5B8hcQ


続いてベスト10に入ります。まずは10位から6位です。

第10位 Africa Speaks / Santana
第 9位 Weezer (Black Album) / Weezer
第 8位 Hyperspace / Beck
第 7位 From out of Nowhere / Jeff Lynne' ELO
第 6位 Cinematic / Robbie Robertson

 

ベスト10下位は大物揃いのチャートとなりました。オリジナルとカヴァーの2枚のアルバムを発表したウィーザーは、オリジナル・アルバムの方がベスト10に入りました。ロビー・ロバートソンの久々の新作も、ベスト5入りは逃したものの、いい作品でした。

 

この中から、ロバートソンの"Street Serenade"をどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=EYgSXnssjNA


それでは、ベスト5に入って参ります。

第5位 Lollipop Sixteen / SOLEIL


なんと5位に入ったのは、日本の16歳の女の子を中心とするバンド、SOLEIL(ソレイユ)。しかしながら、そのサウンドは、60~70年代のビート・サウンドやガールズ・ポップを大胆に取り入れた、オールド・ファンに、ドンピシャに受け入れられるものでした。昨年デビューし、これが早くも3枚目。曲調もヴァラエティに富み、飽きさせない1枚でした。

"ファズる心""ハイスクール・ララバイ"をどうそ。
https://www.youtube.com/watch?v=GfLTeJBAaho

 

第4位 Hot Motion / Temples


そして4位には、現代のサイケデリック・バンド、
テンプルズの3枚目のアルバムが入りました。1st、2ndと、相次いで年間ベスト10に入りましたが、このアルバムをしっかりとランキング上位に顔を出して来ました。この時代に、このようなサウンドを聴かせてくれ、感謝の気持ちです。

ここからは、"It's All Coming Out"をお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=iQO3LCTpIfM

 

第3位 Colorado / Neil Young

そして、3位に入りましたのは、ニール・ヤングが久々にクレイジー・ホースをバックに従えた新作です。やはり、クレイジー・ホースとのコラボは、安定感・安心感を感じます。既に50年を超える活動歴を誇るヤングですが、毎年の新作発表はほぼ欠かしたことはなく、それで、これだけのクオリティの作品を創れるのですから流石です。

この中から"Olden Days"をどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=NURskps0w2Q

 

第2位 WHO / The Who

そして、2位に入ったのは、ザ・フー、13年ぶりの新作です。06年の24年ぶりの新作もビックリでしたが、その後、ライヴこそ活発にこなしていたものの、再び新作を作ってくるとは驚きでした。しかも、前作が今一パッとしなかったのに比べて、今回は、納得の新作でした。全体的には70年代前半の彼らのサウンドが再現されているような感じです。

このアルバムから、"Hero Ground Zero"をお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=glhe17DqhR0

 

第1位 Help Us Stranger / The Raconteurs

そして、2019年のベスト・アルバムに選んだのは、ジャック・ホワイトとブレンダン・ベンソンのプロジェクト、ザ・ランカータズの3枚目のアルバムでした。06年、08年とアルバムを発表し、その後休止状態にありましたが、昨年末から活動を再開。今年は来日公演も果たし、そしてこの新作を発表しました。昨年のホワイトのソロ作が、抑制気味であったからか、今回は大爆発してくれました。


ということで、2019年も、特徴あるランキングができました。今回はベスト5にベテランが2枚、日本のアーティストが1枚と、例年と雰囲気が違うものになりました。

 

では、最後にザ・ラカンターズで、"Shine the Light on Me"を聴きながらお別れです。来年もいい音楽に出会えることを祈りながら。