遂に平成最後の日がやって参りました。テレビ・新聞などでは、平成の30年間を振り返る特集ばかりやっておりますが、当ブログでも、平成30年間のロックを振り返ってみたいと思います。題して「平成のロック・アルバム」。平成最後の記事であります。

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まあ、外人相手に昭和も平成もないんですが、ロックが死んだとも言われた時代を切り拓いて来た作品を10枚選んでみました。10枚ではとっても足りませんで、あれがない、これがないと言われそうですが、この30年を象徴する作品が並んでいると思います。

Nevermind / Nirvana [平成3年(1991)]

平成最初のロック・スターと言えば、やはりニルヴァーナでしょう。オルタナティヴ・ロックを代表するバンドで、リーダーのカート・コバーンは、時代を象徴するロック・アーティストでした。自殺も衝撃的でした。
「Smells Like Teen Spirit」
https://www.youtube.com/watch?v=hTWKbfoikeg

Blood Sugar Sex Magik / Red Hot Chili Peppers [平成3年(1991)]

同じ年に発表されたアルバムをもう1枚。レッド・ホット・チリ・ペッパーズの出世作。ハードロックとラップを融合した、いわゆるミクスチャーのバンドとして人気を博しました。このアルバムはワーナー移籍後の第1弾で、リック・ルービンをプロデュースに迎えた意欲作。世界で14百万枚も売れたそうです。
「Suck My Kiss」
https://www.youtube.com/watch?v=C6jElKMMOWM

Parklife / Blur [平成6年(1994)]

平成初期の大きなムーヴメントと言えば、やはりブリット・ポップでしょう。ビートルズから、ハードロック、グラムロック、パンク等、UKの伝統的ロック・サウンドの粋を集めたバンドが続出しました。その代表的存在として活躍したのが、ブラー。ダンス・ミュージックも取り入れた彼らのサウンドは新鮮でした。デーモン・アルバーンも才能あるアーティストでした。
「End or a Century」
https://www.youtube.com/watch?v=rVNCpCy8gLc

(What's the Story) Morning Glory? / Oasis [平成7年(1995)]

ブリット・ポップといえば、どうしても外せないバンドをもう1つ。オアシスです。ビートルズ対ストーンズみたいに、オアシス対ブラーと言われるなど、ライバル視されておりました。勢いのあるデビュー・アルバムも良いですが、作品として最も充実していた2ndアルバムを選ばせていただきました。
「Roll with It」
https://www.youtube.com/watch?v=DrARl0dzd-0

Odelay / Beck [平成8年(1996)]

USのシンガー、ベックの登場もロック・シーンに衝撃を与えました。ブルーズ、フォークから、ロック、ファンク、ヒップホップ、エレクトロニカと、あらゆるジャンルの音楽を取り込み、それらを超越した新しいサウンドを、このアルバムで提示したのです。この頃、ポスト・ロックなんて言葉を流行ってましたが、まさに、新たな時代の先駆者のように捉えられておりました。
「Devil,s Haicut」
https://www.youtube.com/watch?v=aa3rBVb3v4g

OK Computer / Radiohead [平成9年(1997)]

独自の音楽観を展開して来たレイディオヘッドのこの作品も、時代に大きなインパクトを与えました。当初はギター・バンドだったのですが、徐々にその音楽性を進化させ、このアルバムはサイケデリックやエレクトロニックなサウンドに傾倒。そして、その後もどんどんその音楽を変化させていき、今やUKを代表するバンドに成長しています。中心人物トム・ヨークな多方面での活動もそれに貢献しているようです。
「Karma Police」
https://www.youtube.com/watch?v=1uYWYWPc9HU

Elephant / The White Stripes [平成15年(2003)]

7枚目でようやく平成2ケタ台となりました。00年代に入ってから、ガレージ・ロック・リヴァイヴァルというムーヴメントが起こり、ギター・ロックが復活する局面がありましたが、ザ・ホワイト・ストライプスはその代表的バンド。ブルーズをベースにしたハードなサウンドを、ギターとドラムだけでぶちかましたジャック・ホワイトメブ・ホワイトの姉弟の登場も衝撃的でした。
「Seven Nation Army」
https://www.youtube.com/watch?v=0J2QdDbelmY

American Idiot / Green Day [平成16年(2004)]

パンクをスタジアム級に発展させたグリーン・デイの大作も、ロック史にその名を刻む名作となりました。2曲の組曲を含み、パンク・オペラという新たな世界も切り拓きました。90年代から活動してきた彼らですが、この作品によって、大物の仲間入りをしたという感じでした。シングル・ヒットも何枚か飛ばし、彼らの絶頂期となりました。
「American Idiot」
https://www.youtube.com/watch?v=Ee_uujKuJMI

The 2nd Law / Muse [平成24年(2012)]

一気に平成20年代に入ります。平成24年のロンドン・オリンピックでは、その開会式・閉会式において、イギリスがロックの国であることを改めて感じさせてくれました。その閉会式においても登場したミューズは、公式テーマ・ソングも担当し、この時期いろんなところで流れておりました。最高のライヴバンドとも評価される彼らにとって、何かと話題の多い作品となりました。
「Survival」
https://www.youtube.com/watch?v=NzfntL5-OJk

Royal Blood [平成26年(2014)]

そして平成を代表するアルバムのラストは、ロイヤル・ブラッドのデビュー・アルバムです。今回のアーティストの中では、最も知名度が低く、この先、ロック史に名を残すかどうかもわからないバンドです。とにかく何も起きなかった2010年代で、ロックの新しい形を提示したバンドです。ジミー・ペイジもファンであると公言したくらいです。ブライトン出身のベースとドラムの2人組。これまで2枚のアルバムを発表しています。
「Out of the Black」
https://www.youtube.com/watch?v=bSdtvfBQd6c

以上、平成を代表する10枚のアルバムをご紹介いたしました。かなり時代が偏ってしまいましたが、それだけ、近年、ロックの名作が少なくなっていることではないでしょうか。令和の時代も、素晴らしいロック・アルバムが創られることを祈りながら、新しい時代を迎えたいと思います。