USのパワー・ポップ・バンド、ウィーザーについては、先般、3月に発表されたアルバムをご紹介したばかりですが、実は、同時にもう1枚、新作を出しておりました。

こちらは、80年代のヒット曲を中心としたカヴァー・アルバムでした。ライヴではいざ知らず、オリジナル・アルバムでは、自作曲で勝負して来ましたので、彼らにとっては初の試み。

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Weezer

19年発表

今回もセルフ・タイトルとなり、バックの色から「Teal(鴨の羽色)Album」と呼ばれております。これでセルフ・タイトルで、そのジャケットの色で区別するアルバムは、6枚となりました。

1月にデジタルで発表され、3月にオリジナルの新作と同時にCDが発売されております。そんなわけで、順番としては、紹介と発表が逆になってしまいました。

普通、大物アーティストのカヴァー・アルバムというと、結構、通好みの曲が多く、大ヒットした曲はあんまり取り上げない傾向がありますが、リヴァース・クオモは、そんなケチなヤツではありません。「Now」かと思う位の、超有名曲を惜しげもなくカヴァーしてまして、一緒に口ずさめるくらいのものでした。

70年生まれのクオモですから、10代の時に嬉々として聴いていた曲を、嬉々として取り上げたのでしょう。ルーツを探るとか、そんな重たい雰囲気はなくて、単純に好きな曲をやってみましたって感じが、結構好感持てます。

( )内はオリジナルのアーティスト名です。

① Africa (Toto)
オープニングは、トトの4枚目のアルバムに収録された大ヒット曲。82年に全米No.1に輝いています。


② Everybody Wants to Rule the World (Tears for Fears)
③ Sweet Dreams (Are Made of This) (Eurythmics)
②はティアーズ・フォー・フィアーズの85年のヒット・ナンバー。さらに、③はユーリズミックスが83年に発表した、彼らの出世作。ここ2曲は、いずれもUKバンドのナンバーを取り上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=mZXac7A4dFA

④ Take On Me (A-ha)
④は、これまたMTV時代に話題となった、ノルウェーのア・ハーの大ヒット曲。84年に発表されました。とっても懐かしさを感じさせます。
https://www.youtube.com/watch?v=1w3ObDF7z7g

⑤ Happy Together (The Turtles)
⑥ Paranoid (Black Sabbath)
ここで、ちょっと古い曲が披露されます。⑤は、タイトルを見て、ザ・ジャムかもと期待しましたが、やはりザ・タートルズの67年のヒット曲。懐かしの洋楽ヒットとして取り上げられることが多いですね。そして、UKを代表するハードロック・バンド、ブラック・サバスの代表曲。70年の作品です。
https://www.youtube.com/watch?v=ew7T8boHAhY

⑦ Mr. Blue Sky (Electric Light Orchestra)
⑧ No Scrubs (TLC)
⑨ Billie Jean (Michael Jackson)
⑦は、パワーポップの大先輩、エレクトリック・ライト・オーケストラの78年の作品。UKチャートではトップ10ヒットになっています。⑧は、今回の中で唯一知らなかった曲。USの女性R&Bグループ、TLCの99年の全米No.1。そして、マイケル・ジャクソンの⑨まで取り上げています。私もこの曲、マイケルのベスト・ソングと思っております。83年の作品。
https://www.youtube.com/watch?v=ZzN-DwQE6D0

⑩ Stand by Me (Ben E. KIng)
そしてラストは、ベン・E・キングの61年のナンバー。映画の主題歌として86年にもヒットしました。


ということで、80年代のヒット曲を中心に有名曲をこれでもかと、ぶつけて来ております。あの時代の感触が思い出され、なんか嬉しくなってしまう、カヴァー・アルバムでした。