私が音源を保有するアーティストのアルファベット順にご紹介する「ロック・ディレクトリー」のコーナー。今週末もしっかりと進めて参りましょう。
ヴァン4連発も終わり、「V」の項も中間点を過ぎました。今回もヴァラエティに富んだラインアップでお届けいたします。
#785 Vashti Bunyan
まずは当ブログでは珍しい、ブリティッシュ・トラッド界から、女性シンガー、ヴァシュティ・バニヤンです。ストーンズのマネージャーだったアンドリュー・オールダムに見出され65年にジャガー=リチャード作の曲でシングル・デビュー。その後、オールダムと袂を別ち、70年にソロ・アルバムを発表。これが全く売れず、バニヤンは音楽活動から離れます。
ところがこのアルバムはカルト・ファンから幻の名盤と評価され、00年に再発。さらには、カムバックを果たし、これまでに新作を2枚発表しています。
【音源保有アルバム】
←Just Another Diamond Day (1970)
#786 The Velvet Underground
そして、でました、アングラの盟主、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドです。ルー・リードとジョン・ケイルを中心に、65年ニューヨークで結成。芸術家アンディ・ウォーホールが、彼らの演奏を気に入ったことをきっかけに、ウォーホールを取り巻く文化人達に受け容れられ、67年にレコード・デビューを果たします。当時、全く売れなかったのですが、今ではロック史に残る名盤と評価されています。
その後、2枚のアルバムを発表しますが、2ndアルバム制作後、ケイルが脱退するなど不安定な状態に入り、4枚目のアルバム制作途中にリードも脱退。その後も残りのメンバーで活動を続けたようですが、実質的にリードの脱退を持って解散したとみるべきでしょう。
【音源保有アルバム】
The Velvet Underground & Nico (1967) →
White Light/White Heat (1968)
The Velvet Underground (1969)
それでは、デビュー・アルバムから、「Venus in Furs」をどうぞ。
#787 The Verve
続いては、ブリット・ポップ・シーンから、ザ・ヴァーヴです。92年にシングルで、93年にはアルバムでデビュー。当初はサイケデリックなサウンドでしたが、徐々に当時隆盛を極めたブリット・ポップの影響を受け、バンドの人気も高まります。ところが、2ndアルバム制作中のメンバー間の確執のため、95年に解散。ヴァーカルのリチャード・アッシュクロフトは、ソロとしてオアシスのサポート・アクト等の活動を続けます。97年。メンバーが再集合し、3rdアルバムを発表。このアルバムが全英チャートで14週連続1位を獲得する大ヒットとなり、ブリティッシュ・ロック史に名を残しています。その後、99年に解散、07年に再々結成、09年に解散しています。
【音源保有アルバム】
←Urban Hymns (1997)
#788 The View
今回ラストは、00年代にスコットランドから現れた4ピース・ビート・バンド、ザ・ヴィューです。パンクの曲をカヴァーする学生バンドから始まった彼らは、徐々に自分達の曲で、パブやクラブで演奏するようになり、06年にEPデビューを果たします。07年にデビュー・アルバムを発表。若手のビート・バンドとして、大きな期待を抱かれ、全英アルバム・チャートのNo.1をゲットします。その後も着実にアルバムを発表し、セールスもそこそこ成果をあげているのですが(特にスコットランドでは依然好調)、この手のストレートなロックは、時代が悪いのか、あまりメディアでは取り上げられなくなっております。
【音源保有アルバム】
Hats Off to the Buskers (2007)
Which Bitch? (2009) →
Bread And Circuses (2011)
Cheeky for a Reason (2012)
Ropewalk (2015)
トラッド、アングラ、ブリット・ポップ、21世紀ビート・バンドと、個人的には大好物のジャンルが揃ったラインアップでした。