3月に掲載して以来、休眠状態になっておりました「究極のパンクロック・ソング」のコーナー。4か月のブランクを経て、本日、久々のアップであります。

今回は78年から80年にかけての曲ということで、パンクというより、ニューウェイヴへの移行が進んでいた時期の曲ではありますが、これらの勢いある曲は、パンク・ムーヴメントがなければ生まれなかったであろう、ってことで、このシリーズで取り上げさせていただきます。純粋パンクとは、やや異なる雰囲気ではありますが、当時は新しい音楽の息吹を感じさせてくれてたナンバーばかりです。

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(21) Next to You / The Police (1978)
(22) My Tulpa / Magazine (1978)
(23) The Saints Are Coming / Skids (1979)
(24) Wardance / Killing Joke (1980)
(25) The Wait / The Pretenders (1980)

まずは、今や、大御所となったスティングがシーンに登場してきたバンド、ザ・ポリスの、デビュー・アルバムのオープニング・ナンバー、「(21) Next to You」。78年にメジャー・デビューを果たした彼ら。それぞれが実力派ミュージシャンであったにも関わらず、時代の雰囲気で、パンクの衣を着て登場してきました。この曲はそんな彼らを象徴する、性急なビートでグイグイ迫るナンバー。


バズコックスを脱退したハワード・デイヴォートを中心として77年に結成され、78年にデビューを果たしたマガジン。ロキシー・ミュージックのような耽美派的雰囲気もあって、こちらは完全にパンクというより、ニューウェイヴ。デビュー・アルバムの2曲目に収録された「(22) My Tulpa」をお聴き下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=rORXqCoPAn8

雰囲気的にはちょっとカブった雰囲気もあるスキッズが続きます。スコットランド出身の、こちらもパンクというより、ニューウェイヴの一角を占めるバンド。77年に結成され、78年にシングルで、79年にアルバムでデビューを果たします。78年にシングルとして発表され、79年のデビュー・アルバムにも収録された「(23) The Saints Are Coming」です。後にホボノとビリー・ジョー・アームストロングのコラボでも取り上げられた曲。
https://www.youtube.com/watch?v=VVkOLXWv3yY

続いては、ロンドンで結成された、インダストリアル・ロックの先駆ともされるキリング・ジョークのデビュー・アルバムから「(24) Wardance」をピックアップ。金属的なギターのカッティングが印象的なナンバー。このバンドのベーシストだったユースは、ポール・マッカートニーとコラボを組むことになります。
https://www.youtube.com/watch?v=HudNdggFFwk

今回ラストは、ニューウェイヴ界の姉御、クリッシー・ハインドを擁するザ・プリテンダーズのデビュー・アルバム収録曲、「(25) The Wait」。ザ・キンクスのカヴァーをデビュー・シングルとしたように、60年代のビート・バンドの系譜に位置づけられる存在でしたが、中でもこの曲はパンクの時代を象徴するような、性急なリズムとカオティックなサウンドが印象的でした。
https://www.youtube.com/watch?v=wjKGJ9RFo78


パンクが空けた風穴から、勢いあるバンドがどんどん出て来た当時の息吹を感じるナンバーが並びました。