しばらく間が空いてしまいましたが、今年のサマソニ出演予定のレイディオヘッドのアルバムを、じっくり聴いて行こうと言うピックアップ・アーティストのコーナー。久々にアップさせていただきます。

今回は、彼らの評価を決定づけた時代を代表する名盤、3rdアルバムの登場です。

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OK Computer / Radiohead

97年発表

2ndアルバム発表により、人気・評価を確立したメンバーは、ロック以外の音楽へアプローチを試み、映画音楽、サイケデリック、トリップ・ホップなどの影響を受けた音楽をシングルB面などに発表するようになります。

そしてそのような実験的音楽の集大成として、約1年近くにわたって録音された新作を97年に発表しました。十分に練り上げられた作品ではありましたが、これが世間に受け入れられるか、メンバーはかなりナーヴァスになっていたそうですが、発表されたとたん、評論家や一般リスナーから、絶大な支持を受けることとなり、セールス的にも大成功。今に至る彼らの名声が形づくられた記念すべき作品となりました。

20世紀のロックアルバム#36として07年5月にご紹介しております。
http://blogs.yahoo.co.jp/kosi0810/20346283.html


① Airbag
重厚なギター・サウンドで幕を開ける①は、新たな時代の到来を告げるかのような、今までにない感覚を味わせてくれるナンバー。緊張感溢れるリズム・セクションも印象的。
https://www.youtube.com/watch?v=T6cJJ39PpBU

② Paranoid Andoroid
アルバムの先行シングルとして発表された②は、今やライヴでも定番曲で、帰っラの代表曲の1つ。抑制気味の前半部と、カオティックで破壊的なサビの部分のコントラストが最高です。


③ Subterranean Home Sick Alien
ボブ・ディランの曲をパロッたようなタイトルの③は、ディランのナンバーとは正反対の、静かで美しく洗練されたナンバーですが、感じる熱情は引けを取らないような感じもいたします。
https://www.youtube.com/watch?v=tEsgUiF2jGk

④ Exit Music (for a Film)
トム・ヨークによるアコースティック弾き語りナンバー④は、副題にもある通り、映画のために書き下ろされたナンバー。しっとりじっくりと聴かせます。
https://www.youtube.com/watch?v=A0FavvK7La8

⑤ Let Down
当初はシングル・カットも考えられた⑤は、確かにポップなナンバー。イントロから曲全般を支配するギターのアルペジオは、ヴェルベット・アンダーグラウンドを思わせるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=M_wGLZmwZ8o

⑥ Karma Police
こちらは②に続いて第2弾シングルとして発表された⑥は、これまたポップなナンバー。ザ・ビートルズの「Sexy Sadie」を意識して作られた曲だそうです。理解できます。
https://www.youtube.com/watch?v=NlQhgdVsuI4

⑦ Fitter Happier
コンピュターによるモノローグのバックに、前衛音楽風のサウンドを流す⑦は、当アルバムで最も実験的要素が強い曲。
https://www.youtube.com/watch?v=HimvFbossU8

⑧ Electioneering
⑦を挟んで前半から後半に切り替わるアナログ盤的構成が、オールド・ロック・ファンの心を掴みます。さらに、この⑧は、レディヘ、最初で最後のブルーズ・ロック風ナンバー。オアシスなどのブリット・ポップにも通ずる、王道ロック・ナンバーです。
https://www.youtube.com/watch?v=AD8f5h4Zvxw

⑨ Cimbing Up the Walls
ヴォーカルに電気処理を施し、バンドのサウンドもインダストリアルな雰囲気で、これまた先進的な雰囲気を持ったナンバー。切実感溢れるヴォーカルも印象的。カオティックな終盤も聴きもの。
https://www.youtube.com/watch?v=cYWg8MfDMqc

⑩ No Surprise
前曲の喧騒の中から流れて来る⑩は、3枚目のシングルとしてカットされたナンバーで、実に落ち着いたポップなチューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=u5CVsCnxyXg

⑪ Lucky
マイナー調のメロディが印象的な⑪は、コンピレーション・アルバム用に書かれたナンバー。映像は、R.E.M.の'''マイケル・スタイプとの共演です。
https://www.youtube.com/watch?v=DS0Y1mGiSUg

⑫ The Tourist
アルバムのラスト⑫は、ヨークの美しいヴォーカルが心にずっしりと迫って来るナンバー。この名作のラストを締めるに申し分のない曲。
https://www.youtube.com/watch?v=XWBsLZHvieU


彼らのみならず、90年代のロック史を代表する名作により、ロック・バンドとして、非常に崇高な地位まで上りつめた彼ら。次なる一手は、この時、考えられていたのか、定かではありません。