昨日は1年の疲れを癒そうと、嫁と帰省してきた息子を連れて、糸魚川市の山奥にある笹倉温泉へ行って参りました。「美人の湯」と言われるお湯で、肌がツルツルになりました。

さあそれでは、今年もあと3日となりました。毎年恒例の今年のロック・シーンを個人的に振り返る年末恒例記事。今年もこぴっとやらせていただきます。

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【新人・若手】
 さて、今年も活きのいい若手の活躍から振り返って行きましょう。新人発掘もだんだん疲れてきまして、今年はほんの3組だけしかデビュー・アルバムを買いませんでした。サイケな新人テンプルズ、3人組のファミリー・レイン、そしてBBCの「Sound of 2014」にもエントリーされていたロイヤル・ブラッドでした。特に、最後のロイヤル・ブラッドは、ジミー・ペイジも気に入っているという位、新人とは思えないサウンドを聴かせてくれました。
 若手バンドの中では、ザ・ホラーズザ・ブラック・キーズカサビアンザ・クークスザ・ティン・ティンズといった所が、相変わらず新作を出してくれました。ただ、どのバンドもデビュー当時の勢いが弱くなっているといった感は否めませんでした。

それでは、前作で大ブレイクしたザ・ブラック・キーズを1曲聴いていただきましょう。グラストンベリーの映像から「Fever」です。
https://www.youtube.com/watch?v=UDTcEInfmSI

【中堅】
 今年は90年代以降登場してきたアーティストが、たいへん充実した作品を次々発表したことも、大きな特徴でした。 ベック6年ぶりの新作、元ブラーのデーモン・アルバーン初のソロ作、元ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイト昨年に続く2ndソロ、マニック・ストリート・プリーチャーズ昨年に続く新作、泣き虫ウィーザー4年ぶりの新作、元ニルヴァーナのデイヴ・グロール率いるフー・ファイターズの新作。どれもがかなり高い水準に到達しておりました。
 さらにニルヴァーナに影響を与えたという元祖グランジとも言われるピクシーズの復活作も話題になりました。
 みな20年近いキャリアを積んできて、音楽的に最も充実している時期なのかも知れません。現代ロック・シーンをけん引している面々の活躍、凄かったです。

それでは3年ぶりの新作を発表したフー・ファーターズを1曲。TV番組でのライヴ映像から「Smoething from Nothing」をどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=Hf26GuL3yyI


【ブラック、ポップス、カントリーほか】
 ロック以外の分野で目立ったのは、なんと言っても、昨年の大ヒット・ソング2曲にフィーチャーされていたファレル・ウィリアムズ自らの名義による新作でしょう。シングル・ヒットも生まれ、世の中的には今年、最も注目を浴びたアーティストでしょう。
 ブラック系ではこの他、プリンスの新作も快調でしたし、ウォーが新作を発表したことも、ビッグ・サプライズでした。ポップス系では、テレビでPVを見た「Something New」という曲を気に入ってしまったニッキー・ヤノフスキーや、ノラ・ジョーンズの新たなカントリー・ユニット、プッスン・ブーツと言ったところも面白かったです。

それでは、ファレル・ウィリアムズの「Hunter」を、これまたTVショーのライヴでお楽しみ下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=yfJ4H_A_o9g


【ベテラン】
 そして、今年も大物達が、いろんな試みで楽しませてくれました。プリテンダーズのクリッシー・ハインドの初ソロもビックリでした。元ザ・スミスのジョニー・マーの2連続のソロ作も嬉しかったですね。そして、なんと言っても、U2の5年ぶりの待望の新作の登場は、それだけでニュースでしたが、さらに当初無料配信というオマケまでついてました。
 CSNY関係では、ニール・ヤングがカヴァー・アルバムと新作の2作を発表。デヴィッド・クロスビーも新作を発表しましたが、なんと言っても、74年のリユニオン・ライヴが3枚組CDで発表されたのが嬉しかったですね。この他、トム・ペティピンク・フロイドAC/DCの新作もありました。
 今年の特徴として、自らの過去の曲をセルフ・カヴァーするという作品が多かったことが挙げられます。トラフィック時代の曲や前作の曲まで新録音したデイヴ・メイソンや、ライヴでの人気曲を取り上げたブルース・スプリングスティーン、デビュー前に作った曲を新録したジャクソン・ブラウンなど、例年になくこの手の企画が多かったですね。その中でも、ザ・フーのロジャー・ダルトリーをヴォーカルに迎えて、ドクター・フィールグッド時代やソロ時代の作品を再演したウィルコ・ジョンソンのコラボ作は、本当に素晴らしかったです。

それではラストは、ボスの「Hgh Hopes」をダラスでのフェスの映像でお楽しみ下さい。熱いライヴです。



ということで、2014年を振り返りました。末尾4の年は、いい作品がたくさん出るという傾向にありますが、2010年代もそれを裏切らない充実ぶりであったと思います。