半年に1回のペースでご紹介してきましたアトランティック・レコードのR&Bコンピレーション。今回は、この3連休を利用させていただき、約2か月のインターバルと、早めにアップすることができました。

今回は57年~60年ってことで、R&Bの人気も高まり、レイ・チャールズや、コーラス・グループなどが、ポップ・ミュージック・シーンにおいて、その存在感を大きくしていった時期。ここら辺りから、一般的にも有名な曲が入ってきます。


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Atlantic Rhythum & Blues 1947-1974 Disc4 (1957-1960)

85年編集

① Young Blood / The Coasters
② Mr. Lee / The Bobbettes *
③ Long Lonely Nights / Clyde McPhatter
④ Betty And Dupree / Chuck Willis
⑤ What Am I Livin, For / Chuck Willis

⑥ Hang Up My Rock And Roll Shoes / Chuck Willis
⑦ Yakety Yak / The Coasters
⑧ A Lover,s Question / Clyde McPhatter
⑨ I Cried a Tear / LaVern Baker
⑩ Night Time Is the Right Time / Ray Charles

⑪ Charlie Brown / The Coasters
⑫ What,d I Say / Ray Charles
⑬ There Goes My Baby / The Drifters
⑭ Along Came Jones / The Coasters
⑮ Let the Good Times Roll / Ray Charles

⑯ Poison Ivy / The Coasters
⑰ Dance with Me / The Drifters
⑱ Just for a Thrill / Ray Charles
⑲ This Magic Moment / The Drifters
⑳ Save the Last Dance for Me / The Drifters

(21) Shoppin, for Clothes / The Coasters
(22) Spanish Harlem / Ben E. King *
(23) Young Boy Blues / Ben E. King
(24) Stand by Me / Ben E. King
(25) Gee Whiz, Love at His Eyes / Carla Thomas *

(26) Saved / LaVern Baker
(27) Just out of Reach (of My Two Empty Arms) / Solomon Burke *

(*は当シリーズ初登場)

まずは既出のアーティストから行きましょう。なんと言ってもこの巻は、冒頭に名前を出しましたレイ・チャールズの、アトランティックにおける全盛期にあたるわけで、⑫を始めとした代表曲が並んでいます。⑩⑮⑱と4曲収録。日本盤のブックレットには、⑫の日本盤シングルのジャケットが掲載されているのですが、当時のタイトルは、「なんと言ったら」だったんですね。この中から1曲お聴き下さい。ホーン・セクションの譜面台が椅子というのが凄いです。
⑮ Let the Good Times Roll / Ray Charles


今回最も多くの曲が収録されているのが、男性コーラス・グループのザ・コースターズ。ユーモラスな曲で、ポップ・チャートにも頻繁に顔を出していました。聞いてるとほんと楽しくなってくる曲です。①⑦⑪⑭⑯(21)の6曲を収録。ここから、個人的にはザ・ローリング・ストーンズのカヴァーで最初に知ったナンバーをお聴き下さい。
⑯ Poison Ivy / The Coasters
http://www.youtube.com/watch?v=ZRfRITVdz4k

もう1つのコーラス・グループ、ザ・ドリフターズも4曲収録されています。勝手に本番をスッポかすメンバーに困り果てたマネージーが、58年にメンバーを総入れ替えし、再スタートを切り、⑬⑰⑲⑳といったヒットを放ちました。この中から日本では、越路吹雪で有名なこのナンバーをお聴き下さい。邦題は「ラストダンスは私に」。
⑳ Save the Last Dance for Me / The Drifters
http://www.youtube.com/watch?v=n-XQ26KePUQ

このドリフターズに在籍したシンガーのソロ作品も収録されています。まずは、初期のメンバーだったのですが徴兵されてに脱退。除隊後、ソロとして活動したクライド・マックファッターの曲、③⑧を収録。さらに、メンバー交代後、リード・ヴォーカルとなったベンジャミン・ネルソンが、独立してベン・E・キングとして発表したのが、(22)(23)(24)。(24)は後にジョン・レノンがカヴァーし、映画にもなって、多くの人に知れ渡ったあの曲です。ここではフィル・スペクターの作品をお聴き下さい。
(22) Spanish Harlem / Ben E. King
http://www.youtube.com/watch?v=zOoutJtMCi8

56年にデビューし、前巻から登場しているチャック・ウィリスも、引き続き④⑤⑥を収録。第2巻から登場している女性シンガー、ラヴァーン・ベイカーも⑨(26)の2曲を収録しています。

今回初登場というところでは、5人組の女性コーラス・グループ、ザ・ボベッツの②は、彼女たちにとってほぼ唯一のヒット曲。そしてルーファス・トーマスの娘、カーラ・トーマスも(25)で初登場。さらに、後にアトランティックを代表する男性シンガーとなるソロモン・バークも(27)で初登場。男性ヴォーカルが続きましたので、ここではカーラに登場してもらいます。
(25) Gee Whiz, Love at His Eyes / Carla Thomas
http://www.youtube.com/watch?v=bAmHhBiXVjw


前巻までは、名前も曲もわからないと言ったのが大半だったのですが、ここに来てようやく、有名曲がポツポツ出て来ました。いよいよ次回から60年代に入り、さらに盛り上がっていけると思います。