今年も早や12月を迎えました。今年もいろんな新譜を聴いたなぁと感慨にむせびながら、最近、ちょっとヘビロテになっているアーティストを、今晩はご紹介しましょう。

軍人経験もあるUKの男性シンガー・ソングライター、ジェームズ・ブラントの4枚目のアルバムが、先頃発表されました。

イメージ 1

Moon Landing / James Blunt

13年発表

04年に「Back to Bedlam」でデビュー。アルバムからシングル・カットされた「You're Beautiful」が全英・全米でNo.1を獲得し、一躍、時代を担う存在に奉られます。この曲は日本ではテレビ・ドラマの挿入歌や、CMに使われてました。(私、あんまり好きな曲ではありませんでした。)

そんなわけで、全世界にその名を轟かしたブラントは、その後も順調な活動を続け、07年、10年に新作を発表。ほぼ3年のインターバルを守って、今年も4枚目のアルバムを届けてくれました。

私、今回のアルバムが初ブラントになりますので、彼の音楽を彼のキャリア通して語る資格はないのですが、今回の新作に関して言えば、打ち込みリズムやシンセサイザーを駆使したエレクトロニックなサウンドをバックにしながら、実に人肌のぬくもりを感じる、オーガニックで暖かいサウンドが素晴らしいと思います。

ブラントのソングライターとしての実力もヒシヒシと伝わって来ますし、ブラントの優しく心温まるヴォーカルが、何にも増して素晴らしいと思います。これから冬の寒さが厳しくなる中、心を凛と奮い立たせてくれるようで、これからの季節にピッタリのような気がします。


① Face the Sun
美しいピアノの調べと、ブラントの高音のヴォーカルがマッチした、静寂の美を感じる冒頭部から、感動的に盛り上がって来る中盤の80年代ポップ的なノリが素晴らしい対比を示すオープニング・ナンバー。
http://www.youtube.com/watch?v=3iqXnRG43r4

② Satellites
③ Bonfire Heart
ミニマルっぽいサウンドをバックに歌うブラントの旋律が、実にキャッチーで親しみ易い②。フォーキーなイントロに乗せて始まる③は、当アルバムから最初のシングル・カット。ノリの部分など、最近の若手、マムフォード&サンズを思わせる部分もあります。
http://www.youtube.com/watch?v=g1j1qwQQ8-Q

④ Heart to Heart
こちらもポップで、キャッチーなナンバー。思わず口ずさみたくなるような、明るくて楽しさを感じます。


⑤ Miss America
⑥ The Only Ones
⑦ Sun On Sunday
⑧ Bones
マイナー調のバラード・ナンバー⑤では、ブラントの高音ヴォーカルを楽しむことができます。こちらもキャッチーなメロディが印象的。テンポのいいポップな⑥は、サビの盛り上がりが素晴らしい。⑦はしっとりとした胸キュンのバラード・ナンバー。60年代や70年代の洋楽って雰囲気が嬉しい。再びテンポ・アップした⑧は、これまたキャッチーなサビのメロディが印象的。
http://www.youtube.com/watch?v=2C0IHZrYC00

⑨ Always Hate Me
⑩ Postcards
⑪ Blue on Blue
ミディアム・テンポの親しみやすい雰囲気の⑨も、心にジーンと迫って来ます。ちょっとカリプソっぽい雰囲気の⑩は、軽やかなポップ・ナンバー。ピアノの響きが美しいラスト・ナンバーの⑪は、ラストに相応しい盛り上がりを見せます。
http://www.youtube.com/watch?v=MQsdrs78MSo


デビュー当時から彼を聴いてきた方にとって、このアルバムがどんな印象を与えているのか、今回初めて聴いた私にはわかりませんが、70年代初頭から洋楽を聴いて来た私の耳には、実にしっくりと来た作品でした。最近のヘビー・ローテーションであります。