昨日のシャロン・ヴァン・エッテンに続きまして、またまた聞き慣れないアーティストが登場して参りましたが、今晩も昨年聴き逃したアルバムをピックアップさせていただきました。

昨年大きな話題を振りまいたオーストラリアのサイケデリック・ロック・バンド、テイム・インパーラ(注文中ですがまだ届きません)の中心人物、ケヴィン・パーカーが、フランスの女性シンガー、メロディ・プロシェとコラボした2人ユニットが、本日登場のメロディーズ・エコー・チェンバー。昨年10月に発表された作品です。

イメージ 1

Melody's Echo Chamber

12年発表

こちらも昨日同様、ニュー・ミュージカル・エクスプレス誌の年間チャートで16位に入っており、YouTubeで聴いてみたら、とっても良かったのでゲットした次第。本家のテイム・インパーラの方をまだ聴いてないので、どう評価すべきかわかりませんが、60~70年代を思い出させるドリーミーなサイデリック・ポップで、私にはとっても馴染み易い音楽でした。

ギターの音色やフレーズが、まさに60年代中頃のサイケな時代を思いださせますし、ビートルズの「Rain」のようなベース・ラインが随所に出て来て、「そうそう、こうゆう音楽が聴きたかったのヨ♪」と思わず叫んでしまいそうな感じ。

プロシェのヴォーカルは、決して上手とは言えないのですが、ちょっと脱力感のある高音で、こういったドリーム・ポップにはぴったりとハマってます。

① I Follow You
 ゆったりとしたテンポで、アルペジオのエレキ・ギターとエコーかかりまくりのプロシェのヴォーカルが空間を漂う、まさに夢見心地のサウンドが、オープニングから押し寄せて来ます。


② Crystallized
③ You Won,t Be Missing That Part of Me
 ちょっとノイジーな打ち込みビートに、うなるようなベース・ラインがかぶさってくる、ややミニマルっぽいナンバーの②。③はキーボードを多用したサウンドの合間を美しいメロディが飛び交う、しっとり聴かせる曲。
http://www.youtube.com/watch?v=gDyhl5GSje4

④ Some Time Alone, Alone
⑤ Bisou Magique
⑥ Endless Shore
 激しいギターのカッティングで始まる④も、曲に入るとタイトなリズムながら、これまたドリーミーな雰囲気で迫ります。フランス語で歌われる⑤も、エレクトロニカ風のサウンドですが、プロシェのヴォーカルで整合感がとれてます。リズム感のあるポップなイントロが印象的な⑥ですが、やはりこの曲も歌部分に入ると、ドリーミーなサウンドになって行きます。
http://www.youtube.com/watch?v=fEtgRtZ1fD0

⑦ Quand Vas Tu Rentrer?
⑧ Mount Hopeless
 これまたフランス語の⑦も、エレクトロニカ調のアレンジがなされています。清涼感溢れるナンバー。激しいビートのドラムが流れるイントロから、シンセサイザーが入って来て、またまた浮遊感溢れるサウンドへの展開する⑧も印象深いナンバー。
http://www.youtube.com/watch?v=vPYPatqpC_Q

⑨ Is That What You Said
⑩ Snow Capped Andes Crash
 ⑨は今時珍しい全編逆回しのトラック。ビートルズで慣れ親しんだ手法ですが、曲全部をこれでやられるとちょっときついです。普通の曲に戻って、⑩は雄大な雰囲気のシンセ・ポップ。エンヤの曲を思い出させます。
http://www.youtube.com/watch?v=HSf-izKPbAY

⑪ Be Proud of Your Kids
 タイトルに合わせて子どもの声で始まる⑪も、ミディアム・テンポのポップなナンバー。なんとなく明るい雰囲気を残し、アルバムは幕を閉じます。


ほんと随所にサイケのフレーズや音色が使われていて、十二分にタイム・スリップ感を味わえる作品でした。今回限りか、今後も続くのかわかりませんが、絶妙なユニットが組めたと思います。