当ブログ、ここのところ半休止状態に陥った関係で、この「ロック・クロニクル」のコーナーも随分、久しぶりになってしまいました。なんとか、6月中に70年代を終えることができてホッとしております。

さて、1970年のこの年、小学4年生の私は、ロックの「ロ」の字も、洋楽の「よ」の字も知らない、草野球ばかりしていた純粋な20世紀少年でありました。

なんと言っても大阪で開催された万国博覧会が開幕したのがビッグ・ニュースでしたね。未来というものを現実の形で見せてくれた、ほんと印象に残るイベントでした。初めて、親の実家以外に家族で泊りがけで行った初めての旅行でもありました。北陸トンネルを通り抜けたのも初めてでした。

政治の方は、国内では佐藤栄作、USではニクソンが、安定政権を保ってた時期で、政治的な大きなニュースはありませんでしたが、よど号ハイジャック事件や、三島由紀夫の割腹自殺など、子ども心に(もちろん大人でも)衝撃的な事件が起こりました。

FM東京が本放送開始したり、都内初の歩行者天国が銀座・新宿・池袋・浅草で実施されたのもこの年。経済界では、八幡製鉄と富士製鉄が合併し新日本製鉄が発足しました。

相撲では玉乃島改め玉の海と北の富士が2人同時に横綱に昇進。プロ野球は巨人とロッテの日本シリーズとなり、巨人が6年連続の日本一となりました。巨人の本拠地、後楽園球場には全電光スコアボードが設置されました。

映画では「トラ!トラ!トラ!」「イージー・ライダー」「ひまわり」などがヒットしました。歌謡界では皆川おさむの「黒ネコのタンゴ」、ザ・ドリフターズの「ドリフのズンドコ節」、藤圭子の「圭子の夢は夜ひらく」などがヒットしました。

USでは、サイモン&ファーファンクルの「Bridge Over Troubled Water」が年間チャートのトップに。さらに、第13回グラミー賞では、同曲が最優秀レコードと最優秀楽曲に、また最優秀アルバムも同曲をタイトルにしたアルバムに贈られました。最優秀新人はカーペンターズでした。


さあ、そんな1970年に発表されたアルバムをご紹介して参りましょう。

All Things Must Pass / George Harrison (70年発表)

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20世紀のロックアルバム#69
この年、音楽での最も大きなニュースは、ザ・ビートルズの解散だと思います。しかし、間をおかず、各メンバーのソロ・アルバムが相次いで発表されました。
その中でも、ジョンとポールの陰に隠れていたジョージ・ハリスンの才能が大きく開花したのが、このアルバム。ソロ・ビートルズの中で、初の全米No.1を獲得した「My Sweet Lord」を含む、アナログ3枚組の大作。
ディランやクラプトンらとの交友から、ビートルズを離れた所の音楽に興味を持っていたジョージが、その呪縛から解き放たれて、自由奔放に音楽を演ることのできる喜びすら感じる、素晴らしい作品でした。ビートルズ時代に書き溜めてあった曲も含めて、名曲揃いの作品です。

それではこの中から、「What Is Life」の映像をご覧下さい。



Bridge Over Troubled Water / Simon & Garfunkel (70年発表)

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20世紀のロックアルバム#38
ザ・ビートルズと並んで、この年惜しまれて解散したのが、このサイモン&ガーファンクルです。
USのポップス界では、このアルバムやアルバム・タイトル曲が席巻した年だったような感じがいたします。
アルバム・タイトル曲はゴスペルにも通ずるに素晴らしい曲だと思います。また、アルバムの方もいろんなタイプな曲が収録されており、実に良くできた作品でした。
この1~2年後、個人的には小学校の高学年になると、このアルバムを持ってる友人がやたらと多かったと記憶しています。

それではこの中から、レゲエのリズムを取り入れた「Cecilia」をご覧下さい。