長かったゴールデン・ウィークももうじき終了。月曜日からまたいつもの生活に戻りますね。また、夏休みまで頑張りましょう。2週連続となりますが、比較的時間に余裕のある時でないと書けない「ロック・クロニクル」にコーナー、今週もやらせていただきます。今回は、私、小学5年生の1971年。尾崎紀世彦の「また逢う日まで」や南沙織の「17才」で、筒美京平の世界に目覚めた年であります。洋楽は聴き始める前でしたので、ここから先は、私にとって歴史の世界へと入って行きます。

堅いニュースとしては、金とドルの交換停止を宣言したニクソン・ショックが起こり、暮れには円が1ドル=360円から308円に切り上げられました。中国が国連加盟を認められたのもこの年。アジアではパキスタンから東パキスタンが分離し、バングラデシュとして建国されました。ヨーロッパでは北海油田の採掘が開始されています。

社会では、新宿副都心の超高層ビル第1号として京王ブラザホテルが開業しました。マクドナルド1号店が銀座にオープンしたり、日清がカップヌードルを発売したり、花王が台所用洗剤マジックリンを発売したりと、今ではすっかり我々の生活に溶け込んだモノがお披露目された年でもあります。第一銀行と勧業銀行合併し第一勧業銀行(現在はさらなる合併により、みずほ銀行になってます)ができたのもこの年。

大相撲では、大鵬引退、横綱玉の海急死と、横綱2人がいなくなってます。プロ野球では、江夏がオールスター戦で9連続三振の記録を樹立したのがこの年。良く覚えてます。日本シリーズでは、巨人が阪急を下しV7達成。

テレビでは、「仮面ライダー」や「スター誕生」が放映を開始しています。グループ・サウンズのザ・タイガースが解散コンサートを武道館で行なったのもこの年。歌謡界では、小柳ルミ子の「私の城下町」、加藤登紀子の「知床旅情」鶴田浩二の「傷だらけの人生」がヒット。レコード大賞は尾崎紀世彦の「また逢う日まで」に、最優秀新人賞が小柳ルミ子に贈られております。

USでは、Three Dog Nightの「Joy to the World」がビルボードの年間チャートNo.1を獲っています。第14回グラミー賞は、最優秀レコードが「It's Too Late」、最優秀アルバムが「Tapestry」、そして最優秀楽曲は「You've Got a Friend」と、キャロル・キングが主要部門を独占。最優秀新人は、これまた女性シンガー・ソングライターのカーリー・サイモンが受賞しています。

そんな71年に発表されたアルバムをご紹介して参りましょう。

Tapestry / Carole King (71年発表)

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まずは、そのグラミーを独占したキャロル・キングの大ヒット・アルバムをご紹介。
60年代後半の若者たちによるカウンター・カルチャーが世界を変えると言った幻想から現実に戻された70年代初頭、個々の人間に還って行く風潮に、シンガー・ソングライターの音楽がぴったりとはまり、高い人気を集めました。
キングはその中の代表的シンガーで、60年代初頭はビートルズにも曲をカヴァーされるほどの売れっ子作曲家でしたが、70年に自らがシンガーとしてソロ・デビューをしています。
このアルバムはそんな彼女の2枚目の作品。捨て曲なしの名盤です。

その中から、アルバムの冒頭を飾る「I Feel the Earth Move」の映像をご覧下さい。


Untitled / Led Zeppelin (71年発表)

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続いては、レッド・ツェッペリンの名を不動のものにした彼らの代表作をご紹介です。このアルバムには、タイトルもアーティスト名の記載もなく、4つのシンボルのみが印されているのみです。この4シンボルをタイトルとする説もありますし、4人メンバーそれぞれを象徴するものとも言われております。(通常は「Led Zeppelin IV」と称されております。)
こちらも捨て曲なしの名盤で、「Black Dog」「Rock And Roll」「Misty Moutain Hop」「Going to California」と言ったステージでも頻繁に演奏された有名曲が目白押しですが、なんと行ってもロック史に輝く名曲「Staiway to Heaven」がとどめを刺します。
これぞハード・ロックといった痛快なアルバムです。

こちらからは、アルバム・ラストの「When the Levee Breaks」で、ボンゾのドラムをお楽しみ下さい。