4回にわたってお送りしてきました、フィリー・サウンドの粋を集めたCD4枚組のBOXセットのご紹介。今回はいよいよ最終回です。

ビートルズのリマスター・ボックスで、日本全国盛り上がっておりますが、このシリーズ忘れちゃおりませんですヨ~♪

ラストのディスク4は、76年から83年と、当コンピでは最も長い期間をカヴァーしたものであります。時代はまさにディスコ全盛期。そんな時代のフィリー・サウンドです。


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Love Train: The Sound of Philadelphia [Disc 4]

08年編集

さすがにこの辺になると、チャート番組をほとんど聞かなくなっていたので、タイトル見てわかる曲が1曲もありません。曲を聴いても、たぶんお初かなぁと思われるものばかりでした。が、栄光のフィリー・サウンドのラストに相応しいご機嫌な曲がいっぱい集まっています。

① Kiss And Say Goodbye / The Manhttans
まずは、このディスクのオープニングを飾るのは、ザ・マンハッタンズです。甘いコーラスとサウンドで、一時期日本でも高い人気を誇った5人組の男声コーラス・グループ。フィリー・サウンドをバックに、初の全米No.1を獲得したのがこの曲。
http://www.youtube.com/watch?v=B1e6RK4aMWI

② I,m Not in Love / Dee Dee Sharp
③ You,ll Never Find Another Love Like Mine / Lou Rawls
②のディー・ディー・シャープは60年代から活躍した女性シンガー。タイトルご覧のとおり、10ccでお馴染みの曲です。③も60年代から活躍しているルー・ロウルズが、フィラデルフィア・インターナショナルと契約して大ヒットした曲。フランク・シナトラばりのヴォーカルをご堪能下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=AcwYEGdKto8

④ The Rubberband Man / The Spinners
⑤ Enjoy Yourself / The Jacksons
⑥ Free Love / Jean Carn
⑦ I Don,t Love You Anymore / Teddy Pendergrass
⑤はもちろん前の名前をジャクソン5というグループ。モータウンからCBSへ移籍した当初はフィラデルフィア・インターナショナルだったんですね。ザ・ジャクソンズとしてのデビュー曲。⑦はこのシリーズ何度も登場しているハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツのリード・シンガー、テディ・ペンダーグラスのソロ・デビュー曲。

⑧ See You When I Get There / Lou Rawls
⑨ Use Ta Be My Girl / The O,jays
⑩ Close the Door / Teddy Pedergrass
⑪ Ain,t No Stoppin, Us Now / McFadden & Whitehead
⑨はこれまた、このシリーズ多数登場してきたオージェイズの78年のヒト。全米チャート第4位まであがったそうです。⑪はそのオージェイズのヒット曲「Back Stabbers」などのソング・ライティングで知られるマックファーディン&ホワイトヘッドの2人自らによる79年のヒット曲。ディスコ・サウンドですねぇ。途中で切れますがどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=fVKjC_simy8

⑫ You Gonna Make Me Love Somebody Else / The Jones Girls
⑬ Hurry Up This Way Again / The Stylistics
⑭ Love T.K.O. / Teddy Pendergrass
⑫はデトロイト出身のジョーンズ三姉妹ザ・ジョーンズ・ガールズのスマッシュ・ヒット。ルー・ロウルズやテディ・ペンダーグラスのバック・コーラスを務めていたそうです。⑭はそのペンダーグラスの80年のヒット。「愛のTKO」なんて邦題でもついていたんでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=3HPAgiVdILo

⑮ I Ain,t Javin, I,m Jammin, / Leon Huff
⑯ It,s Gonna Take a Miracle / Deniece Williams
⑰ If Only You Knew / Patti LaBelle
ケネス・ギャンブルとともにレーベル創始者として、フィリー・サウンドの発展を支えたレオン・ハフ本人によるシングルが⑮。これが意外にスイング感たっぷりのインスト・ナンバーでした。スティヴィー・ワンダーのバック・ヴォーカルとしてキャリアを磨き、後にグラミー賞も獲得したデニース・ウィリアムスの⑯はトム・ベルのプロデュースということで収録。そして、ラストは「Lady Marmalade」でお馴染みのラベルのリード・シンガー、パティ・ラベルの曲が選ばれてます。ソロとなってから80年代の前半はフィラデルフィア・インターナショナルに在籍していたようで、ソロとしてブレイクしたのはこの時期のようです。そのブレイクのきっかけとなった⑰を、このシリーズのラスト・ソングとしてお聴き下さい。



4回のシリーズとなりました、このボックス・セットのご紹介。みなさん、お付き合いいただき、ありがとうございました。

モータウンや、サザン・ソウルに比べて、イマイチ当時およびその後のポピュラー・ミュージックへの影響力という点では、若干見劣りするところがありますが、70年代から80年代にかけての隆盛ぶりは素晴らしいものがありました。私がイメージする「ソウル」というのは、まさにこのようなサウンドでありました。

フィラデルフィア・インターナショナルは84年にその幕を閉じました。