ミュージカルについては、それほど深い造詣はないのですが、まあ常識程度の範囲では知識として知ってます。が、実際に劇場で観たミュージカルは田舎住まいなもので数えるほどしかないし、ミュージカル映画の名作をつぶさに観たわけではないので、偉そうなことは言えません。まあ、ロックで言えば、ビートルズとストーンズを知っているくらいのレベルと考えていただいて結構でしょう。

そんな私、今日は、話題のミュージカル映画を観て参りました。
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Dreamgirls


いや~、良かったです。久々に、できた映画が観れたなって感じでした。ストーリーの面白さ、キャスティングの素晴らしさ、そしてご機嫌のソウル・ミュージック! アカデミーの候補になるのも当然かと思います。

映画はモータウン・レコード、特に創業者のベリー・ゴーディ・ジュニアとシュープリームスの物語をベースとしたフィクションですが、スター発掘、スター誕生、盗作されたり盗作したり、ダーティ・マネーの利用、愛と裏切り、クスリ等、音楽業界の明と暗を見事に表現しており、音楽ファンとしては思わずニヤリとしてしまうエピソードが盛りだくさんです。もともとは、ブロードウェイで81年から上演された作品で、本家の方は「コーラスライン」でお馴染みのマイケル・ベネット演出だったそうです。これを四半世紀の時を置いて映画化したものだそうです。

レインボー・レコードの創業者役には、「Ray」でお馴染みのジェイミー・フォックス、マーヴィン・ゲイをモデルにしていると思われる男性シンガーにエディ・マーフィー、マーフィーのマネージャー役に
ダニー・グローバーと豪華なキャスト。そしてダイアナ・ロスをモデルにしているディーナ役にはビヨンセ。(この人の歌、初めてまともに聴きました。) ビヨンセは最初はあまり目立たず、きれいな脇役っぽい感じだったのですが、シュープリームスならぬドリームスの人気が高くなるに従ってどんどんスターの雰囲気を出して行き、うまく演じわけていたなと思います。また、ダイアナの雰囲気をうまく出していました。

そしてぶっ飛んだのが、ドリームスのメンバー、エフィ役のジェニファー・ハドソン! 素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。最近のブラック系のヴォーカルってなんか呟いてる感じのが多いので全く興味をそそられないのですが、彼女のヴォーカルは凄かった! 演技の方も映画初出演とは思えない堂々とした演技でした。各種映画賞の助演女優賞とか新人賞を総ナメしているようです。歌手と女優、両方ともやっていくそうですが、この先が楽しみです。

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これはパンフの裏表紙です。以前、ご紹介したシュープリームスのジャケットを模したものです。リード・シンガーを代えて成功した例と言えば、私なんかキャンディーズを思い出してしまうのですが、パンフ読むとシュプリームスも最初はメリー・ウィルソンがリードを取ることが多かったそうです。他にもジャクソン5みたいなグループも出てきたり、エド・サリバンの顔がちらりと出てきたりと、音楽好きの心をくすぐる演出で大満足。曲もラトルズのモータウン版みたいで、モータウン・サウンドのエッセンスが散りばめられております。サウンド・トラック盤も楽しめそうです。

やっぱり、「夢」を持たなきゃ!!