RS-38 1983年のストーンズ
ザ・ローリング・ストーンズが発表したレコードを発売順にフォローしているこのコーナー。今回は1983年の彼らの動きを追って行きたいと思います。82年のヨーロッパ・ツアーの後、同年11月から新作のレコーディングに入ります。前2作が、以前のアルバムのアウトテイクの再演をある程度含んでいたのと対照的に、この録音では基本的に新曲だけで通そうという意欲的なものだったようです。パリ、バハマ、ニューヨークと場所を変えて録音やオーヴァー・ダビングが続けられ、83年8月まで続きました。UKS-29, USS-39 Undercover of the Night / All the Way Downそして、10月にアルバムの先行シングルとして発表された”Undercover of the Night”。実質的なアルバム・タイトル・ソングでした。ヒップホップを大胆に導入したナンバーで、ラテン風のリズム感もあり、ストーンズの新たな面を見せました。個人的にも面白いなと当時思いました。B面に収録された"All the Way Down"も来るアルバムに収録される曲。歯切れの良いリズムが印象的な、こちらはこの時期のストーンズらしさを感じるナンバ0です。https://www.youtube.com/watch?v=jr84HmEJn-I&list=OLAK5uy_m_zmX1sm14TDVsSl-tPqUD0VC-eLWnjdU&index=9UKL-35, USL-31 Undercoverそして11月に2年ぶりの新作スタジオ・アルバムが発表されます。UKアルバム・チャート3位、USでは4位とそこそこのヒットとなりますが、評価は総じて芳しいものではありませんでした。個人的には、当時は、そんなに悪いとは思わなかったのですが、レンタルで済ませてしまってました。 ① Undercover of the Night ② She Was Hot ③ Tie You Up (The Pain of Love) ④ Wanna Hold You ⑤ Feel on Baby先行シングルの①がオープニング・ナンバーに選ばれています。②は小気味よいリズム感で、"Some Girls"に入っていそうなノリの良いナンバーです。③はミドルテンポでブラック・ミュージックを取り入れた雰囲気のナンバー。この曲も鋭利なサウンドで攻めて来ます。キース・リチャーズがヴォーカルを担当する④は、その後のライヴでも演奏されたノリの良いナンバー。レゲエの雰囲気も感じる⑤は、彼らのチャレンジングな気合を感じます。それでは④"Wanna Hold You"を97年のライヴ映像でご覧下さい。 ⑥ Too Much Blood ⑦ Pretty Beat Up ⑧ Too Tough ⑨ All the Way Down ⑩ It Must Be HellここからB面。パリでの日本人留学生による食人事件を歌ったことで話題になった⑥はラップにも挑戦しています。ミドルテンポのハードなナンバー⑦もかなり尖がった雰囲気を感じます。イントロのギター・リフに従来のストーンズらしさを感じる⑧。サビも盛り上げて来ます。⑨は上述のシングルB面曲。ラストの⑩も、イントロのギター・リフが印象的なナンバー。歯切れの良いナンバーでアルバムの幕を閉じます。この中からは⑧"Too Tough"をお聴き下さい。https://www.youtube.com/watch?v=tpR03ixjbNk&list=OLAK5uy_m_zmX1sm14TDVsSl-tPqUD0VC-eLWnjdU&index=8このアルバム制作中、ミック・ジャガーとキースの仲はかなり険悪になったようで、今後の彼らの活動に暗雲が立ち込めて来ます。