先日、お会いしていた先輩女性経営者と、「過去自分にとって一番困難であったこと」
を話す機会があった。
「過去、自分にとって一番困難であったことは、何ですか?」
思い返すと私にとってのそれは、20代の時のひどい失恋体験と、
もうひとつは就職活動だった。
その先輩のそれは、離婚体験だったそう。
10年ほど前、一緒の職場で働いていたころは、生き生きと働く先輩を見ていて、
そんなこと想像もしなかった。
だって、先輩はそのころに再婚もしていたし。
仕事も充実しているように見えていた。
でも、実は離婚をきっかけに治らない持病を抱えることになり、
その再発で会社を辞めることになったんだそう。
全然、知らなかった。
あの頃の私には、先輩の葛藤を聞くことのできるスペースもなかったし、
先輩自身も、抱えている思いに言葉を与えて、誰かに語るほど、消化できていなかった。
独立・起業されてから8年目。
今になって「やっと癒された。そう言える」と先輩は言った。
「癒されてから、何かが起こるのではなくて、それは同時に進行するみたい」
独立して、起業して、うまくいかなくなって、借金を抱えて、また始めて。
そのプロセスで自分自身の見たくない部分や、隠してきた傷とも向き合うことになった。
自分の強みに気づいて、お客様やパートナーに必要とされた今、
やっと、昔できた傷や痛みが、ギフトだったと思える。
起業して、独立して、自分で仕事を創っていく人は、
もしかしたら深い傷を抱えている人かもしれない。
だから、人は、癒されたいからリーダーシップを発揮するのかもしれない。
「リーダーシップは最強の癒しである」これはどこかのカウンセラーが書いていた
メールマガジンの一節だったと思うけど、ずっとこの言葉に私は共感している。
だから、リーダーになって、誰かに影響を与えていくとか、自分自身の人生を
変えていきたいなら、自分の弱さや、抱えて隠している傷に向き合うことなのだ。
ああ、そうか、だからこの2年、私はずっと泣いてばかりなんだ。
この話、また今度。