海水浴スタイル | Sea Breeze Season8

海水浴スタイル



お盆休み中のある日、



朝から来ていた2カップルの4人組のお客さんがいた。



男も女も早々に水着に着替え、座敷に自分たちの場所を確保すると、



早速、女の子2人が新品のうきわを手に、



「すいませ~ん。空気入れ貸してくださ~い。」



と売店にやって来た。



「そこにあるから、どうぞ。」



と使い方を教えると、



「あと生ビール4つお願いしま~す。」



と言った。



オレが、



「空気入れたらすぐ海に行くんじゃないの?」



と聞くと、



「まずは景気づけに1杯。」



と言って、うきわとビールを持って戻って行った。



その後も、入れ代わり立ち代わりビールやチューハイを買っては、



飲んで、しゃべって、笑って大盛り上がりしていた。



景気づけの1杯どころではない。



延々と飲み続けている。



静かになったと思えば、今度はうきわを枕に居眠り。



ニーチャンが売店に来た時に、



「ずっと飲みっぱなしで外に出てないんじゃない?一応ここは海水浴場だぜ。」



と聞いてみた。



すると、



「いやぁ、海で飲むのはサイコーに気持ちいいね。」



となどと言っている。



「海でって言ったって、海の家の中じゃぁ居酒屋と変わらねえんじゃねえのか?」



「そこは雰囲気雰囲気。」


と笑っている。



まあ、確かにまわりは水着に海パンばかりだからその通りなのだが。



結局、ほとんど一日をそうして過ごしていた。



夕方になり、帰る準備を始めたニーチャンたち。



ネーサンたちが、うきわの空気を抜くのに苦労している。



オレは、



「手伝うよ。」



と言って、ネーサンたちからうきわを受け取った。



空気を抜きながら、



「せっかく買ったこのうきわも、ネーサンたちの枕にしかならなかったな。かわいそうに。」



と言うと、



「そんなとこないよ。さっき海に入ったもん。」




と言った。



「えっ、いつ?全然気がつかなかったけど。」



「海にいたの5分ぐらいだったからなぁ。」



と横にいたニーチャン。



「たったそれだけ?」



そして、



「ずっとここで飲んで寝て、ちょっとだけ外に出てまた飲んでって、これオッサンの飲み方と同じじゃねぇか。」



と言うと、



「でも、一応海にも入ったし。」



とネーサンたち。



ニーチャンたちも、



「そうそう。いつもこんな感じ。これが俺らの海水浴のスタイルだし。」



と言って笑った。




昔なら、海でこういう飲み方をするのは、オッサンだけたったが、



どうやら、最近はオッサンだけではないようだ。