末恐ろしい
お盆休み突入。
盆休みということで、オレも海の家を手伝っている。
そこに、
後輩が子供を連れて遊びに来た。
以前、ここでバイトしていたこともある男だ。
連れて来たのは、幼稚園の男の子。
「こんにちはー。」
とニコニコしながら挨拶した。
オレも、
「こんにちは。」
と返した。
「今日はパパと来たの?」
と聞くと、
「うん。」
とニコニコしながら返事をした。
全く人見知りをしない。
お客さん達に声をかけられても、ニコニコしている。
そういえば、この後輩もバイト時代はお客さんのウケが良かった。
オレと後輩は、売店前のテーブル席に座り、そんな昔話をしていた。
子供は、すぐ目の前の砂浜で砂遊びをしている。
そこへ、3人の女の子達が、海から上がって売店に来た。
その中の1人が、
「かわいい~」
と一緒に砂をいじり始めた。
彼女達とは、何度も会話をしているので、
オレ達の様子を見て、この親子がオレの知り合いだとわかったらしい。
彼女達は、缶ビール3本とジュース1本を買い、
「ハイ、これボウヤにあげるね。」
とジュースを渡した。
後輩が、
「あっ、すみません。ありがとうございます。」
と礼を言い、
「ちゃんとお姉さんにありがとうしなさい。」
と言うと、ニコニコしながら、
「一緒に飲も。」
と言った。
思わずオレは、
「すぐに誘うところなんか昔のお前と同じだ。やっぱりお前ら親子だよ。」
と言った。
彼女達は、
「どうしよう、あたしナンパされちゃった。」
と言って、笑っている。
後輩は困り顔。
どうやら、子供はしっかり父親の背中を見て育っているようだ。
この子の将来を考えると、末恐ろしい。