3年ぶりの再開 | Sea Breeze Season8

3年ぶりの再開



7月最後の週末。



梅雨も明け、夏らしくなり、パラソルやサマーベッド借りるお客さんも増えてきた。



オレは、レンタル状況を確認するため、砂浜のレンタル小屋にいた。



貸出し帳をチェックしていると、



「すいませ~ん。ウキワ貸してくださ~い。」



と言う、女の子の声。



オレが声のした方を見ると、



少し日焼けした顔に、サングラスをかけたロングヘアーの女の子が立っていた。


その彼女は、すました顔で、



「あたしのこと覚えてる?」



と言った。


一瞬、


「?」


でも、すぐにわかったオレは、



彼女のサングラスをズラし、目を見ながら



「な~にすました声出してんだ。久しぶりだな。」



と笑った。



彼女の目も笑っていた。



彼女とは、3年ぶりの再開だった。



「よくわかったね。」



と彼女。



「わかるに決まってんだろ。何年の付き合いだと思ってんだ。もう10年くらいになるだろ?」



「もうそんなになるのかぁ。」



と彼女。



仕事が忙しくなり、なかなか海に来られず、3年たってしまったと言った。



そして、やっと時間が取れるようになり、


今年、久しぶりにやって来た。



夏の間の数日しか顔を会わせないが、



彼女がこの海に来るようになってからもう10年。



でも、未だにお互いの名前も連絡先も知らない。



この日も、いつものようにビールを飲んで、しゃべって、笑っていた。



そして、



「また来るね~。」



と言って帰って行った。



今年の夏は、あと何回会えるだろう。