放置
お盆休みが始まった頃、
女の子が6人。
多分、高校生。
砂浜に立てたパラソルから売店にやって来た。
彼女たちはかき氷やジュースを買い、すぐ横のテーブル席に座っておしゃべりを始めた。
しばらくするとひとりのコがウキワに空気を入れ始めた。
ほっぺたを膨らませながら、ウキワに空気を入れている。
オレは、
「空気入れてあげるから持っておいで。」
と言い、空気を入れてあげた。
電気で入れる空気入れ。
あっという間にウキワはパンパンに膨らんだ。
「うわぁ!ありがとうございます!」
と、空気を入れていた彼女。
その後も、海で遊んでは、海の家で休憩していた。
休憩中、彼女たちは写真を撮り始めた。
最初は、お互いに撮り合っていたが、みんなで写ろうということになった。
だが、全員で写ろうとすると、どうしてもうまくいかない。
仕方ないので、
「撮ってあげるから、カメラ貸して。」
と言い、撮ってあげた。
すると、
「私もお願いします。」
「あたしも。」
結局、全員の携帯やスマホで写真を撮った。
そんなこんなで、いろいろと彼女たちの世話をやいている時、
彼女たちのパラソルの荷物を、
3人の男たちが、ゴソゴソといじっていた。
オレが、
「アイツら荷物あさってるよ。」
と言って、
「ちょっと捕まえてくるよ。」
と売店を出て行こうとすると、
「あっ!やっと戻ってきた。」
と言っている。
「今ごろ戻って来て!」
とか、
「いいよ!もう放っておこうよ!」
とか、
「もういいよ、無視!無視!」
とか、口々に文句を言っている。
オレが、
「知り合い?」
と聞くと、
その中のひとりが、
「あたしたち9人で来たんですけど、アイツらあたしたちを置いて、ナンパしに行っちゃったんです。」
と教えてくれた。
別に誰かの彼氏という訳ではないようだ。
「なんか成功してないみたいだね。」
と言うと、
「アイツらに引っかかる女の子なんているわけないよ。」
とにかく、ヒドイ言われようだ。
やがて3人の男たちは、またどこかに消えて行った。
「ホント懲りないんだから。」
と言っている。
そして、彼女たちはまた海に遊びに行った。
夕方。
一日海で遊んだ彼女たちは帰る準備を始めた。
今度はウキワの空気を抜くのに苦労している。
しばらく見ていたが、
やっぱり仕方ないのて、手伝ってあげた。
「何から何までスミマセン。」
と彼女たち。
大したことはしてないが、やけに感謝された。
とにかく、世話のやけるコたちだ。
そんな彼女たちに、
「あの3人はいいの?」
と聞くと、
「あんなヤツらほっといて帰ります。」
「これから帰って女子会します。」
と言った。
多分、男たちの悪口で盛り上がるのだろう。