女子会 | Sea Breeze Season8

女子会



7月最後の土曜日。


ちょっと大人なお姉さま方が2人。


水着に着替え、その上にTシャツを来て売店にやって来た。


手には新品のウキワを持っている。


「空気入れ借りてもいいですか?」


と言ったので、


「どうぞ。割らないように気をつけてね。」


と言って使い方を教えてあげた。


空気入れは売店の横にあるので、何度もこういう会話が交わされる。


手つきは危なっかしかったが、なんとか空気も入りウキワを持って海に向かって行った。


が、5分後には戻って来て売店にビールを買いにきた。


「もう戻ってきたの?」


聞いたら、


「足首まで入ったら水が冷たかったから。」


との事。


これが朝10時頃のお話。


それから砂浜に面した場所を確保して飲みはじめた。

おつまみを食べながらビールを飲む。


そしてガールズトークで盛り上がる。


食べて、

飲んで、

しゃべって、

笑って、

また飲んで、

疲れるとちょっと寝る。

時々、スマホや携帯をいじる。


この繰り返し。


この時、新品のウキワは一度も海に浮く事もなく、

ただの枕になっていた。




午後になりしばらくして、

売店前の砂浜で、携帯を手にキョロキョロしているお姉さまが一人。


オレは、


「そこは暑いから、こっちの日陰にいればいいよ。」

お姉さまは、


「すいません。」


と売店横の日陰に入ってきた。


「待ち合わせ?」


と聞くと、


「そうなんです。先に来て、どこかの海の家に入っているんですげど…。」


現地集合で場所がわからず、炎天下を歩き回っている人は多い。


声をかけて場所を聞くと、全然方向違いを歩いている人もいる。


彼女はもう一度携帯をかけた。


「やっぱり出ない…。」


と言った。


オレは、


「海の家の名前は聞いてないの?」


「○○って言うところなんですけど…。」


「それ、ここだよ。」


「え!?」


「もしかして、あの2人じゃない?」


と教えると、


向こうも携帯を耳にあててこっちを見ている。


2人の目が合い、お互いを指差しながら、


「あーっ!!」


と叫んだ。


彼女は、


「ありがとう。」


と言い、3人は合流した。

初めは気付かなかったが、このお姉さま、

通り道にあるピザ屋の大きなピザを持っていた。


3人はピザを食べながらビールを飲み、


また賑やかにしゃべり始めた。


3人のしゃべりは、さらにパワーを増していた。


結局、そのまま夕方を迎え、帰る時間になった。


帰りぎわに、


「海に入ったのは足首だけで、あとはず~っと飲んでしゃべってただけだね。」

と言うと、


「これが女子会っていうものよ。」


と言って帰って行った。


ここに話の内容は書けないが、


女子会おそるべし。