広福女王♡仙台334の広福菜根譚その13

猫は人間のいう事は聞かないと言うけれど

よく「犬は人に懐き、猫は人に懐く」といい、猫は犬のように人のいう事を聞かず
ワガママな生き物である、と巷でよく言われます。特に日本の隣国である韓国
ではつい最近まで猫を毛嫌いしペットなんて考えられもしなかったようです。

また雄の成猫は子猫を噛み殺し、母猫も子猫が大きくなったり、そうでなくても
妊娠すると子猫に乳を与えなくなり自立を促すような所から薄情なイメージも
つきまとい、日本でも猫嫌いの人が少なくありません。

また、ヨーロッパでも魔女の化身とか、魔女の僕と思われて魔女疑惑の女性と
共に火炙りにされた受難の歴史もあります。はたして猫ってそんなに悪い生き物
なのでしょうか。

ペストの脅威から救った魔女の化身


皮肉にもヨーロッパは猫を大量虐殺した事でネズミが大量発生し、それがペスト
を大流行させ当時のヨーロッパ人の3分の1から3分の2もの人々の命を奪った
そうです。そんなペストを食い止めたのが生き延びた猫達。猫達は悪魔どころか
救世主だったのです。その点、古代エジプトの人達は猫を鼠から穀物を守る生き物
として神聖視し、猫の良さを良く理解していたと言えます。

子育てをする雄猫


また先にも触れましたが雄猫は子猫を噛み殺す、ということですが、確かにネコ科の
虎やライオンではあるようで、ライオンに関してはフォーカスで取り上げられていて
強い衝撃を受けたものです。ライオンの雄は自分と血が繋がってる子とそうでない子
を本能的に見分け、そうでない子を殺すのだとか。そしてそうする事に母ライオンに
精神的衝撃を与える事で交尾本能が起こる事も本能的に知ってるのだそうです。

これは虎など他のネコ科の動物にも言えるのだそうです。

しかし日本の身近にいる猫に関しては子殺しとは正反対に子猫の面倒をみる雄猫
を結構みかけ、逆に私の経験では猫の子殺しは見た事はありません。いったいこれは
どういう事なのでしょうか?

実は弱い物を守る保護本能が強い


残虐、薄情で飼い主に必ずしも忠実ではないとかマイナスの印象もある猫ですが
実は弱い物とみたものに関しては保護本能を発揮する愛情深い生き物なのです。

猫は飼い主に虫や小動物を持ってくる、という行動を取る事がありますが、これは
飼い主に嫌がらせをするために持ってくるのではありません。自慢とか捉えるケース
もありますが、実は獲物のとれない飼い主を思い飼い主に餌を与えようとしてる行為
で猫の保護本能の一つです。

そして先ほどの雄猫が子猫を殺さずに面倒をみる、というのも保護本能の表れです。
姉妹猫の子供の面倒をみるオジ猫が多いようでテレビでその実況を見たとき
とても愛情深い生き物だな、と思いました。

猫が愛情深い生き物のエピソードの代表例は子猫5匹を大火傷を負いながらも救出
したアメリカの猫、スカーレットでしょう。全く昨今の母が子を殺し、子が母を殺す人間
と同じ生き物である私は恥ずかしくなってしまいます。

今回の広福教訓

猫は権威主義でない自由な生き物で保護本能の強い愛情深い生き物である。