僕達のカット道具に櫛(くし)があります
どうしても 道具で注目されがちなのは 鋏(はさみ)
のように思えますが、カットで本当に重要なのは左手
パネルを引き出す(指先に毛を挟み引き出す事)
そして 刈り上げなどショートヘア短く切る時に櫛を持ちますが
これも 左手で用います
この 櫛を最近オーダーで作りました。
今まで使ってたのが

上の櫛を元に オーダーメイド
右手がの写真が櫛の表だとすると 櫛が角度がついています
これは、角度櫛といい
毛髪を起こすために一番有効な角度を櫛につけ 毛髪を
立ち上がらせて 毛を整列させて 整えるために角度がついてます
櫛の刃の根元にわずかな溝があります
これが 有る無いでは
髪の毛に対する櫛のとおりが全然 違います。
かつては、材質も 鼈甲(べっこう)象牙などありました
今は少なくなりましたが、
非常にお値段も高くて貴重なものだったようです。
この櫛の角度 毛を的確に捉えるだけでなく
頭皮を掻きながら 毛髪をすくい櫛の歯に捉える時
(すくうように 僕らはすくい刈りと呼んでいる技法)
櫛で頭皮を掻く事で刺激を与え、頭皮の血流を刺激して
快感を与える作用もあります。
何十年も前から理容の技術の真髄は快感技術という言葉を
聞いたことがあります。リラクゼーションなんです。
頭皮を刺激しながら血流促し 洗髪(シャンプー)技術により
血行促進をし 頭皮・首・肩などのマッサージをし
顔剃りでお顔のマッサージをし 最終的に首から上の
容姿を整える日本の理容技術は本当に奥が深いと感じています。
うちの両親はその昔、名古屋で老舗のクジライ理容室で修行中
出会いました。クジライさんは当時名古屋キャッスルホテルにも
お店があった高級理容室だったそうです。戦後まもなく
男性のネイルケア、パーマ、カットに力を注ぎ
日本全国の理容師さんが修行にやってくるようなお店でした。
そこで覚えた 理容の基本技術を親父が開業し
お店で働いて頂いたスタッフさんに伝承し
その一人に僕がいます。
うちのお店では、今でもこのベースはぶれる事なく
受け継がれていく事と思います。
角度櫛による技法は、僕の生まれる前から
存在し理容師の基本技術として伝承され続けています。
理容って すげぇ~んだョ 本当に
先日も 美容師さんたちが、講習会で刈上げの順番を
伝えたら わかりやすいっ!順番がちゃんとあって
それも理に適っている! と言ってくれました。
今一度 基本に戻り お客様に支持される技術を
見直す必要があるように思います。

