山崎ハコさんのアルバム「人間まがい」 | Guitarと星空と自然観望

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久々のハコさんのアルバム紹介である。(いつもこのくだりで始まるのだが...(^^ゞ)
まずはジャケットであるが、シルバーグレーの水面に赤い椿の花がぽつんと一つ浮かんでいる
だけのものすごくシンプルなものである。
驚いた事にアルバムタイトルはおろかアーティスト名も全く無い!
裏面にアルバムタイトル、アーティスト名、曲目があるだけだ。

さて、収録曲であるが、このアルバムに収録され、ハコが「暗い」と言われる決定的なキッカケ
となった曲といわれている「呪い」がB面の最初に収録されている。
この曲を「暗い」とか「恐い」などという人がいる。確かに「明るい」「楽しい」とは言わない
が、耳を澄ませて、聴き入って欲しい。その鮮烈な歌詞とは少し趣の違った物悲しい曲調ではあ
るが、美しい旋律に気付かされる。
ギターの各弦が響きあうハイコード、低音域と高音域に交互に入れ替わる主旋律...とても
綺麗だ。繰り返し聞いているうちにとても落ち着いた澄んだ気持ちになれるのである。
 また、歌詞は凄く短く「赤い花生まれた...~...白い花落ちた」と三つの花の状態を
歌っただけで後は高音域のスキャットのみで構成される「三つの花」などは本当に聴かせる曲で
もうここまで来ると、歌詞うんぬんではなく、山崎ハコという歌手の歌唱力を疑いようも無いのだ
と思い知らされる。この曲は歌詞が数十文字であるのにも関わらず普通の曲と同じだけの長さが
あるのだ。その間はスキャットが流れるのであるが、それを「短い」と感じさせるのである。
とても好きな曲の一つだ。
 A面3曲目の「ムラサキの花」はベースとギターが強いて言えば単調なリズムを繰り返してい
るような曲だが、後半の少しアップテンポな部分に入るのが凄く自然で、思わず足踏みで拍子を
取ってしまうほど、静かに「乗って」しまう曲だ。
 これら以外にも映画で使われた「心だけ愛して」など、書き出せばキリが無いほど素晴らしい
曲が目白押しである。
このアルバムも私のお気に入りの一つである。
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【収録曲】

1.誰が呼ぶ           5.呪い
2.きょうだい心中        6.人間まがい
3.ムラサキの花        7.暗闇
4.からす             8.三つの花
                    9.心だけ愛して