
このアルバムは、CDのみでLPレコード盤ではない。
最初にこのCDを手にした時は、ジャケットに写っているハコさんが異様に緊張している
のがちょっと「おかしくて」(あっ失礼)クスッと思わず笑ってしまった。
決してこばかにしたのではなく、彼女らしいな...と思ってしまったからである。
いつもライブの時、何度経験しても緊張してあがると言っているとおり、すごい緊張の仕方で
写真からそれが伝わってくる。きっと、何度も撮り直したんだろうなぁ~って、それでもやっぱり
緊張した感じが抜けなくって...カメラマンがため息ついてるって...そんな情景を想像して
しまったから「ぷっ」とふきだしてしまったのである。
いつまでも、ちょっと子供(またまた失礼)見たいなかわいらしいところが彼女らしいと思ったわけだ。
曲については、「ブリキのマーチ」や「硝子のピノキオ」、「ANOU」等がファンの中ではメジャー
なのかも知れない。「ANOU」などは昔、関西でやっていたTVにサングラスをして歌っている
ハコさんを見たことがある。これにはちょっとびっくらこいた。(正直言って、らしくなかった)
しかし、彼女なりに試行錯誤しているんだなぁ~と思ったのを思い出した。
話がわき道にそれてしまったが、「硝子のピノキオ」はちょっと雰囲気こそ違うが、彼女らしい面
が、表に出た作品となっている。穏やかな中にすこし恐いキレを持った歌のように思う。
さて、私のお気に入りの曲も紹介しておこう。
「霧の朝」と言う曲だ、「霧の朝に ふっと 立ち止まれば~」と始まるところや「ときどき そばに
いても~」というところ、そして「優しい 誰かが 見えな~い」というところ、このあたりに旦那様
のhiroさんを連想してしまうのであるが、それはともかく、この部分は勿論全体的に韻を踏んだ
メロディーラインが見事!、私の心に静々としみ込んでくるのである。
みじか目の詩であるし、どこか抽象的で、現実味が少ない詩であるが、何度も聴いているうちに、何
だか、自然と不思議な感じがするのである。左右のギターも絶妙なバランスで入っていて、この曲は
「何だかわからないうちに引き込まれる」そんな気がする一曲である。
ギターも素晴らしく綺麗な旋律で入ってくる。アコギファンの一人として、是非聴いていただきたい
曲である。
収録曲
1.ブリキのマーチ
2.黒い翼の天使
3.ANOU
4.Don’t cry my love
5.ベンジャミン・パラダイス
6.硝子のピノキオ
7.霧の朝
8.さ・す・が
9.城
10.夢荒野