日本で最初の原子力発電所は、茨城県にあった東海発電所です。〈あった〉というのはもう既にこの発電所は運用が終了し、やはり日本初の原子炉の廃炉を実施している発電所でもあるからです。
茨城県の東海村には、現在運用中の東海第二発電所と、この東海発電所がありました。これらの発電所は電気事業連合会に属している電力会社が直接運営しておらず、日本原子力発電株式会社が運営しています。この会社は電力会社と政府系企業が出資して設立されており、ここでさまざまな原子力発電に関する事業の開発を行い、その技術を各電力会社へとフィードバックされています。
原子炉を作ることから始まり、壊すこともこの会社が先鞭をつけて実施しています。東海発電所の廃炉で得られたノウハウは、これから出てくるであろう各電力会社の原子力発電所の廃止の手順などに役立てる訳です。
東海発電所の現在までの廃炉への過程は
1998年3月 運転終了
2001年3月 燃料棒搬出完了
2001年11月 発電所の解体開始
2003年 発電機の解体
2004年11月 建屋の解体開始
2014年 原子炉の解体開始
という訳で、運転終了から燃料棒の取り出しまで3年かかってます。今回の福島での事故で、運転が止まっても燃料が冷えるのに時間がかかることは学習しましたが、トラブルなしでも運転終了後3年もかかってます。ちょっと驚きです。
日本原子力発電株式会社が公開している東海発電所の廃止措置
つまり、現行運転中の原子炉でも、運転を中止したからといって安全対策はしばらく必要ということになります。しかも原子炉本体の解体開始まで、16年もかかるんですよ。気が遠くなりそうです。もっとも、ある程度余裕を持ったスケジュールかも知れません。東海発電所の場合は、すでに燃料関係は取り除かれているようですし。但し原子炉周りの機材なども、洗浄など時間のかかる除染を行ってからでないと解体が出来ないようですので、もともと時間がかかるのでしょう。
これだけ解体に時間と手間がかかるということは、この分のコストも考えるとやはり原子炉は費用がかかるのです。安全面のリスクも考えると、新たな原子炉の計画なんてとんでもない。現在計画中や建設中の原子炉も、即見直しですね。
もちろん他の発電方法でも、解体や維持修繕にコストはかかるでしょう。でも単純に考えて、ここまで放射能やその他に注意しながら、手間とコストおよび時間がかかるとは思えない。そこらへんもきちんと整理して提示すべきです。