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 学校の柔道部で練習中に死亡したり、後遺症を負った子供らの家族が27日、「全国柔道事故被害者の会」を設立した。柔道の死亡事故の発生率が高いとの調査もあり、会は「柔道は大切なスポーツだが、学校管理下の事故は原因の究明や責任の追及に大きな壁がある。被害者が連携し再発防止に取り組みたい」と話している。

 会長に選ばれた横浜市の小林泰彦さん(63)の三男(20)は、市立中3年だった04年、柔道部の練習中に顧問教諭に絞め技などをかけられ、脳挫傷を負った。脳に重い障害が残り、教諭は傷害容疑で書類送検されたが、横浜地検は昨年、容疑不十分で不起訴処分とした。小林さんは神奈川県と市、教諭に損害賠償を求め提訴し、責任があることを訴えている。

 小林さんは訴訟の弁護士らを通じ、おい(当時12歳)を失った滋賀県愛荘町の村川義弘さん(48)と知り合った。町立中1年だったおいは昨年7月に柔道部の練習で顧問講師らとの乱取りの後、急性硬膜下血腫で死亡した。2人は「安全への配慮を欠くケースが多く、学校や教育委員会は真相解明に協力しない」と、会の設立を決めた。

 27日は東京都内で設立総会が開かれ、2人のほか高校柔道部や、柔道の授業中などに子供が事故に遭った4家族が参加した。

 学校でのスポーツ事故を研究する愛知教育大の内田良講師(教育社会学)が調査したところ、98~07年度の部活動による死亡事故発生確率(10万人当たり)は、中学校で柔道が2.259とトップ。野球やバスケットボールの0.287を大きく上回った。高校でもラグビーの3.616に次いで3.087の高率だった。

 学習指導要領の改定で中学校の保健体育では、12年度から柔道などの武道が必修化される。内田講師は「授業の柔道では初心者が多く、けがを防ぐ受け身を習得しないまま対戦することも多くなるだろう。指導者は危険性を認識すべきだ」と話している。【井崎憲】



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