挨拶 | おばちゃん訪問看護師のつ・ぶ・や・き

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50を過ぎてなお、毎日バイクで駆け回り、わかりづらい社会保障制度や死生観について考えさせられる日々なのです。在宅看護ってエキサイティングで面白い!

おはよう

 

こんにちわ

 

こんばんわ

 

さようなら

 

いただきます

 

ごちそうさま

 

 

。。。。。他に何かありましたっけかね。

日本語の挨拶。

 

誰しもが当たり前、と受け止めているであろう

 

『挨拶をする』

 

という行為。

 

あ、そもそも挨拶とは自発的に上記の言葉を発することであり、発せられた上記の言葉に対して行われるのは返事、と言います。

 

最近挨拶しない人が増えたなぁ、と思うことしばしば。もっと言うなら、返事すら返ってこなくて『ふぁ〜』と思うこともしばしば。

 

ちなみにいつだったか、ニュースの記事で見て「ほーぅ」と驚いたのが、

 

『コンビニでの朝の気持ちいい初発の挨拶は、その日一日のポジティブな経済効果が1億数千万…』

 

というもので、なんとなく、見出しだけで納得できる何かがありましたよね。

 

挨拶って、私たちが思っている以上に私たちの精神に影響を及ぼしています。

するかしないかもそうだけど、声の出し方やトーンに至るまで、人間てたったそれだけのやり取りの中でたくさんの情報を無自覚にキャッチします。

 

「お、今日機嫌よさそう」

「なんか今日暗め」

「調子悪い?」

「めずらし。雪でも降るんじゃない?」

 

などなどなど。

 

挨拶って、簡単なんだから単に「すれば」良いじゃない、って、他人に対しては思うのよね。

だけど実際返事が返ってこないとか、一向に向こうからは挨拶はなく「いつも一方的に私からばっかだよ」とかなると、萎えるのよね。手応えのないことに『無駄』を感じてしまう人は多いと思いますよ。

そりゃそうだよね・・・・って思う。それが人情ってもん。

 

ただ、挨拶ってそんな相手を変えていく力があるのですよ。もちろん、ただ漫然と『音』を発するだけではなく、そもそも日本語には言霊があり、そこに自分のできる限りのポジティブな意識を乗せることで、やがては相手からの返事を引き出せるようになる。

(大方はね。反社会性人格障害の気がある人には積極的には関わらないでね。あ、ふつ-に生活していればそんなに遭遇しないと思うからそんなに心配しなくてもへーき、と思います)

 

 

人間て太古から群れを形成して生きてきた生き物だから、コミュニティから弾き出されることに無意識の恐怖を持っています。


なので自ずと他者からの承認欲求は強くなるのです。


『褒められたい』

『高く評価されたい』

『必要とされたい』


こう言ったフィードバックは群れの中での自分の地位を確固たるものにしてくれます。『お金持ちになりたい』と言うのも、ある意味『高く評価』されることで、群れの中での自分の存在場所を確保する、そんなことの現れですね。

(もちろんこれについてはもっと邪な理由もあるかもですけど)


こう言う背景があるからこそ『挨拶』って出来上がってきたんでしょうね。


にも関わらず『挨拶しない人』『返事すらしない人』がいるとしたら、なんらかの心の病、もしくは病気ではなくとも病気の前段階にあたる様な『心のしこり』があるはずです。


根拠のない『ふん』て言う気持ちだったり、オドオドしすぎて声を発することができなかったり、そもそも外界の動きに関心がない、とかってもう、どれをとっても『大丈夫⁉️』な状況に置かれている、もしくは長年かけて『追いやられた』状態でありましょう。


そんな人たちを敢えて『変えていこう』なんて思う必要はありません。そんなことしたら自分がやられちゃうからね。ただ、出来るだけ挨拶をかけてあげることで『自分もコミュニティの一員である』と言う安心感を持たせてあげることはできるかも。


精神の病は元々の体の作りや、その身体の機能があんばい悪くなった時に表立ってくるけれど、身体の機能のあんばいは感情の制御不能から来ることも多い。


感情が制御不能になるのは、自身で選択できない過酷な環境であったり、自身の固定観念が狭い、または変えることができないなどなど。


だからそうおいそれと他者が関わって何とかなるって、そうそうないのです。医療関係者や福祉行政関係者だって大変なんだから。


だけど、生活する身近ないろんな人たちが、


『自分のこともちゃんと仲間だって思ってくれてる』


と感じられる状況ってすごく大切なのですよ。


たかが『挨拶』

されど『挨拶』


あたり前、になるにはそれなりの理由があるんだよね。


毎朝毎晩、いつでもどこでも、せめて同じフィールド内で活動する様な間柄の相手には、積極的にかつ、とびきりの笑顔で『挨拶』続けたいですね。


相手との適度な距離を保つためにも『挨拶』って、役に立つと思うなぁ。



 

 

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