実は私、『IFA』というイギリスの団体のアロマセラピスト資格を持っていまして、看護師になる以前はセラピストとして働いていた事もあるのです。
先日、うちの女性利用者さんが「最近アロマセラピーの勉強始めたんです。将来自立して生活するために」とお話しされて、全面協力する事をお伝えしたんですが。。。
なんと肌、粘膜、全てにおいてかなりの過敏症…
どの位かというと、ドアを開放した状態の壁を隔てた隣の部屋でかなり濃度を薄くした精油で室内芳香をしたのですが、私が香りを認識するよりも遥かに先んじてくしゃみと咳の連発…連発…連発…
『やばい‼️』と思い、窓を全開にして芳香ストップしましたけど、しばらく続いてましたね。。。
その前にはオイルマッサージのためのパッチテストを行いましたが、精油を使わないキャリアオイルの段階でアウト。
“炭鉱のカナリヤ”はたまた“至極高性能なガスクロマトグラフィー”なみの反応の速さ。
これ、すごく危険ですよね。
ここまでの過敏反応ってあんまりないですが、以前『アレルギーの怖さ』という記事でお知らせしたように、最終的には命取りになります。
私がセラピストをしていた時もそうでしたが、世の中『ナチュラルブーム』ですよね。
それ自体はいい事だなと思うのですが(私もそうですし)、天然のものは、より自然に近ければ近いほど『清濁併せ』『薬毒混在」なんですよ。
確かに、手付かずの自然の恵みを享受できますが、反面、極めて有害な毒性成分も含まれています。通常それらは『相殺・相乗』という形で成り立っていますが、体質やその時の体の状態によっては残念な結果、もっと言うなら最悪の結果に繋がります。
人工物に関して毛嫌いする人が多いけど、結局この有害な部分を除去してくれてるんだから、安全性はやはり高い。ただ、作り手の企業によって、もっと余計なものを使用していたりするから信用を失うのよね。
もう10年以上前だったか、助産師がホメオパシーを駆使して産婦さんのトラブルにあたったところ、確か流産したか、産婦さん自身になんらかの不幸な結果をもたらして送検された事があります。
助産師なら散々その専門教育課程で薬理なんかもやってるはずなのに、それでもこういうことあるんだなぁ、なんて思ったものです。
思い込みは怖いです。自然療法信仰と言いますか、確かに現代西洋医学では解決できないことは多く、医者と言えども所詮人、であるが故、診断を間違われたり、そもそもの治療が納得できるものではなかったり、いろいろあると思います。
でもね、一応(本来はね)医師も看護師も薬剤師も、その専門教育課程において『限界』を学んでいます(そのはず)。
限界を知っているから大きく踏み外さないはずだし、そこから先の危険を熟知した上で敢えて突き進んだり中止にしたり。
確かにその西洋医学の限界を埋める作用が、さまざまな代替療法にはあると謳われているし、 藁をも縋りたい難病患者さんやその家族にとっては『最後の頼みの綱』になっている場合が少なくない。
実際、アロマ・ホメオパシー・宗教・その他諸々が『これってもう奇跡としか言いようが無い』状況を打開したと言う事例は数々あるようです。
ただ、『ゼロではないから可能性はある』程度の領域は出ていない。恐らくこれからも医療現場において治療の最先端に躍り出てくることはないと思う。
ただ『未病の予防』や『健康増進』に関しては従来通り、大きな期待を持てると思います。
以前の記事に書いた『セロトニン的幸福感』には大きく寄与すると思いますし、『病気になる前のしっかりとした体づくり』にはとても役に立つと思います。
過分な期待をせず、限界を超えることなく、適切に用いましょう。