「ドラムに対してどう合わせるか?」


 結論から言えば、ドラムに合わそうと思ってプレイしている間は、グルーヴするはずがないんです。合わそうというのは意識、考えですから。人間なんて頭で考えて指令を出しても、それが指先に伝わるまでに結構な時間がかかってるんですよね。だから、考えてプレイしてるのではかなり遅いんですよ。本当にいい演奏をするためには”いいイメージ”だけがあって、そのイメージに従って無意識に弾かないといけないんです。考えてるプレイというのは絶対に遅い。ただ、そのドラマーによってタイム感のクセが当然ありますから、そのクセをキャッチしたらいいんです。で、自分も同じ気分になればいい。聴いて合わせるというよりは、感じて合わせる。あとは経験でしょうね。

 ------- 中略 ---------

 リズム的には、ドラマーが出しているグルーヴを、より深いポケットに導くためのアシスタントでもある(ベース)んですよね。

 ---------

 ある程度ドラマーがしっかりしてたらバンドは成り立つんですけども、”ドラマーがいないときにどれだけ成り立ってるか?”というのが大事なわけです。これは、バンドでやってると見落としがちなことの一つですね。ドラムは一番積極的にリズムを出してるわけですけども、実はほかの楽器も積極的にリズムを出していなければいけないはずなんですよ。リズムに参加する限りは、ドラマーと一緒の意識でないとあかんのです。だからまわりの人がどうヘタを打とうが”私はちゃんといっときまっせ!”っていう思いでやってると、多少のずれも新たに大きい空間になっていく。ドラムを聴いて、ドラマーにピシっと合うようにプレイしていくのは大事なことやねんけども、それと同時に、自分自身でどれだけビートを出しているかということも考えてみてほしいんです。グルーヴには絶対にポケット(=グルーヴの落としどころ)があって、その音楽が求めているポケットをみんなが解釈していれば、間の音はどうでもいいっていうくらい大事なんですよ。これが僕のグルーヴの解釈です。大事なのは”ONE”なんですよ。4拍子でも6拍子でも、絶対に”ONE”があるわけであって、演奏する人が同じところで”ONE”を感じていればいい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー