「中華人民共和国」見せかけだけの「成長」と「発展」を続ける「ハリボテの大国」。そのひずみはあちこちで。日本の総合商社で働く王花蓮(ワン・ファレン/おう・かれん)はそんな「祖国」に見切りをつけた。そして、大いに憤った。「私の人生は何だったんだー!」彼女は中国内陸部の貧農の娘。戸籍は「農村戸籍」しかも、「一人っ子政策」の最中(さなか)に産まれた。未だに「男尊女卑」の傾向も残っており、「男の子」が望まれた。なので、彼女は親から「この不望子(フーバオズ)め!よりによって、どうして女なんかに産まれてきたのかね!」と吐き捨てる様に言われて育った。「私、望まれてないんだ……いらない子なんだ……」心に傷を負う。「もう、この国(中華)に希望(みらい)はないわ……」彼女は祖国を捨てた。「再見(ツァイチェン)、大中華(ダーチェンホワ)」しかし、彼女が一大決心をして、日本(リーベン)に根を下ろそうとした時、風向きが変わる。中国本土の一部の省では農村戸籍が廃止され、農村戸籍の若者も「中国版YouTube」である「YOUKE(ヨウク)」や「ビリビリ」などの登場によって、一躍人気者になり、巨万の富を得る者まで現れる始末だ。「それでも私の判断は間違っていない。国の勢いは中国の方が上よ。日本はもう一流国家じゃないのかもしれない。でも、日本(リーベン)は他の国から嫌われてないし、親しみを持たれている。私の国はいつも悪く言われる。それが耐えられなかった。」中国は「大国」に躍り出た事で「驕り」が出ているのだろう。もう日本など敵ではないと見下しておきながら、その一方で「反日感情」を持ち続け、何かと「ライバル視」しているのが実情。「私の育った内陸部は保守的な土地だから今でも日本や日本人の事を小日本(シャオリーベン)とか日本鬼子(リーベングイズ)なんて言う人も居る。でも、私は近くに住んでいた日本人を見ていて、そんな事ないよね?ってずっと思ってた。中華(チェンホワ)は日本をバカにするんじゃなくて、お手本にすべきよ。よく言うでしょ?日本で起こる現象は世界の先駆けになってるって。少子高齢化とかね。」

「私は農村、一人っ子、女。生まれながらにいくつもハンデを負っている。時代を恨んだ事もある。もっと後に生まれていたらって。そうしたら、不望子(フーバオズ)なんて言われずに済んだのに。役立たずなんて言われなかったのに。悔しさをバネに猛勉強して希望のある日本(リーベン)にやってきた。緩やかに後退しているみたいだけど、それでも他の国から慕われている。大中華(ダーチェンホワ)は経済力に物を言わせ、他の国から悪評を買っている。小日本(シャオリーベン)対ジョン・チャイナマン。罵り合いはやめて。」今日もあなたに幸あれ。続く。