冬の空は空気が澄んでいるから、星やその他の「天体ショー」が観測しやすい。空の端から端へと「キラリッ」と一瞬だけ光る物が。「あっ、流れ星。それも沢山。お願い事言うの、忘れちゃった。」まさかこんな「流星群」に遭遇するとは思ってもみなかったので願い事を言いそびれてしまった。「流星群ってロマンチックだけどね、貴方の心の中に私の泣く場所が在るんならね、本当は星なんか見えなくていいの。ふと、空を見上げた時にそれがいつわりだったとしても喜べるから。こうして貴方に触れていたい。そうする事で存在意義を感じられるから。」

「言葉にならない夜は、貴方が上手に伝えて。絡み付いた生温(なまぬる)いだけの蔦(つた)を幻想(まぼろし)だと伝えて。心を与えて、貴方の手作りでいい。泣く場所が在るのなら、星など見えなくていい。呼ぶ声はいつだって、悲しみに変わるだけ。こんなにも醜い私をこんなにも証明するだけ。でも、必要として。貴方が触れない私なら無いのと同じだから。曖昧なだけの日々も、何処まで私を孤独(ひとり)に。褪せる時は、これ以上望むものなど無い位に繋(つな)いで。想いを称(たた)えて、微かな振動でさえ、私には目の前で溢れるものへと響く。奇跡など一瞬で、この肌を見捨てるだけ。こんなにも無力な私を、こんなにも覚えていくだけ。でも、必要として。貴方に触れない私なら無いのと同じだから。数えきれない意味を遮(さえぎ)っているけれど、美しいかどうかも分からないこの場所で今でも。呼ぶ声はいつだって、悲しみに変わるだけ。こんなにも醜い私をこんなにも証明するだけ。でも、必要として。貴方が触れない私なら無いのと同じだから。」今度、流星群が現れたら、この幸せが永遠に続きますようにってお願いしてみよう。原曲鬼束ちひろ「流星群」テレビ朝日系ドラマ「TRICK」第2シリーズ、エンディングテーマ。今日もあなたに幸あれ。続く。