土俵際一杯からの延長へ、京田がプロ初のサヨナラヒットで決着！

2－2同点で迎えた延長10回裏。

先頭の佐野が右中間を破る二塁打で出塁し、突破口をこじ開けると途中出場の戸柱が送りバントを決めて1アウト三塁。

バッターは京田。

ここまで打つ方では良いところが無かった京田でしたが、中日が誇る好リリーフ左腕の齋藤が投じた2球目。

アウトコース低めへ逃げていくようなスライダーにバットを合わせると打球は前進守備の二遊間の上を越えていきセンターへ。

値千金のサヨナラヒットで熱戦の幕を下ろしました。

正直1アウト3塁という形まで作っても、そこからなかなか攻め手がなくなるのがベイスターズ。

京田はこの打席は前に飛ばすという一心に割り切っていましたね。

とにかく当てて前へ。

打ったボールは明らかなボール球でしたが、当てて前へ飛ばすという目的に対してはそこをスコープを外していたように見えました。

ナイスバッティングでした。

京田はこれがプロ初ヒット。

大喜びの石井琢朗コーチが一番に京田の元へ、ベンチからも選手たちが大喜びで駆け付けました。

今日、京田は本当の意味でベイスターズの一員になれたのかもしれません。

9回裏2アウトランナー無から同点に、剛腕マルティネスを捉えた牧の打撃は裏打ちがあった

1点ビハインドで迎えた9回裏。

マルティネスの前に梶原、関根と打ち取られて二死無走者に。

ここでオースティンが四球を選び出塁、代走は知野。

バッター牧のところ、もはや得点するには一か八かで知野を走らせることを考えるでしょう。

キャッチャーは鬼肩の加藤だけに、かなりアウトの可能性が高いですが、それでもここから長打やヒットを繋げるよりは確立があるのかも。

私はそう思っていました。

おそらくは相手も同じ。

マルティネスは知野を警戒して割とクイックな牽制を行い様子を見てきました。

どこで走るかと言えば、当然若いカウント、出来れば初球に走りたい。

相手バッテリーが選択したのは、外角のストレートでした。

牧は「まずバットに当たった事が嬉しかった」なんて言ってましたが、おそらくはストレートを狙っていたでしょう。

そこまで初球は変化球を投げることの多かった相手バッテリー。

おそらくは知野のスチールを警戒し、外角ストレートで様子見も含めたか。

ほんの僅かにマルティネスの腕の振りも緩んだように見えました。

外角、やや低めに来たストレート。

これに牧がバットを振り卸ようなイメージでぶつけに行きました。

打球はライトへ舞い上がるとグングン飛距離を伸ばしていきました。

フェンスオーバーかと思われた打球はフェンス最上段に当たりグラウンドへ。

相手もクッションボールの処理は速かったですが、知野もバットに当たった瞬間にスタートを切っており、快速を飛ばして本塁突入。

同点に追いつくには突っ込むしかない。

ホームイン。

見事な同点劇でした。

相手バッテリーがどのように考えて初球に外角ストレートを選択したか、牧は初球からストレート決め打ちだったか、この1球の攻防、是非その真実を聴いてみたいです。

拙攻もあり苦しい展開ながら最後に勝利を取れたのはやはり投手陣の粘りだった

先発の平良が2失点。

決して悪い投球ではありませんでしたが、本人としてはもう少し長く投げたかったでしょう。

攻撃陣は相手先発のメヒアに対して初回に1点取ったっきり攻め手を欠いていました。

山本が先頭打者として2度出塁しましたがランナー進めることが出来ず。

特に8回の攻撃は山本がヒットで出て、代走で森を送り、打者京田という場面で送りバントをしなかったのは何故だったのか。

態々難しい野球をしているように見えました。

平良が7イニング投げた後、リリーフしたディアスが制球に苦しみ松本が救援に入ってピンチ脱出。

京山もピンチを招くも何とか凌ぎ、同点に追いついた後の9回のマウンドでは森原が完全無欠とも言えるピッチング。

リリーフ時の顔ぶれに少し課題を残しつつも何とか無失点で繋いだことで最後の歓喜が待っていました。

攻撃の戦術面では見直しをしてほしい部分はありましたが、チーム全員でひっくりかえして敗けゲームを勝ちゲームに変えられたことは価値がありました。

明日以降、またリリーフ陣のやりくりが難しくなりますが、何とか活路を、そして打線が奮起をしてもらいたいです。

京田が割り切りのサヨナラタイムリー／牧の同点打は裏打ちがあったと思う