2024.07.02 横浜スタジアム

横浜DeNA 6 - 4 ヤクルト

強力ヤクルト打線を相手に粘り腰で石田裕太郎が3勝目

 
2点を失って尚も2アウト1,2塁のピンチでバッター村上を迎えました。
その時点でこのイニングの球数は21球を数え、過去2試合の登板で球数少なくポンポンとアウトを積み重ねてきた石田にとっては試練とも言うべき場面。

既にスタミナも切れ始めていて、少しずつ浮き球が目立つようにもなっていました。

 

あと1アウトで勝利投手の権利というところ、ピンチとは言え点差は4点。

交代という選択肢はなかったでしょうが、一発が出ようものならたちまち1点差の痺れる場面。

その村上に対して、アウトローで1球ストライクを取った後の2球目、独特のシュート気味の回転のボールながら、甘い高さの真ん中付近にスーッと入ったような、いわば失投。

これを村上が捉えきれずに三塁側ファールグラウンドに高々とフライを打ち上げました。

宮﨑がこのフライをキャッチしてピンチ脱出。

石田は拳を握り咆哮しました。

 

私はこの石田がこの5回のピンチを投げ切った事自体に価値を感じています。

最後の球が甘くなったという旨の事を書いていますが、ゾーンで押し込んでいけたということは大きな収穫。

もちろん、これが痛打になる可能性は十分にあったのですが、こういう勝負所で勝ち切るという姿は頼もしい。

やはり癖球ということが強みにはなっていると思いますが、こうなると中々ストライクが入らなくなってしまうピッチャーをこれまでにたくさん見てきました。

 

デビュー3戦目は苦しいピッチングで5回、2失点、5安打、2四球、球数は86球。

球数少ないタイプの彼にしては大分苦労はしました。

が、、、

まだ彼はルーキー。

これから経験を積んで飛躍を遂げるはずのピッチャーが、既に3勝。

勝ちを手繰り寄せられるということも大事な能力です。

 

最後は同じルーキーの度会とお立ち台に。

実況席でも言っていましたが、ベイスターズの新時代が幕を開けようとしています。