2024.06.12 ZOZOマリン

横浜DeNA 13 - 3 ロッテ

粘投のケイに勝ち星を!16安打10得点の猛攻!

 
初回に味方のエラーもあって2失点。
立ち上がりから制球が定まらず実に1回だけで40球を投じる幕開けとなったケイ。
今日の試合は厳しそうだと感じざるを得ませんでした。
ところが2回からケイが少ない球数でアウトと取りはじめ、4回にタイムリーによる1失点をしますが、ズルズルといくようなこともなく、粘りのピッチングでマウンドを努めました。
 
しかし状況は決して易しいものではありません。
中盤5回を終えてスコアは1-3。
相手が継投を考え始める頃、その継投がハマると今のベイスターズ打線では2点差をひっくり返すのは至難の業。
どこかでランナーを溜めて一発、勝つにはそれしかないかという状況でした。
 
その後、6回に1点取ると、7回に打線が集中打で6得点。
更に8回にも相手のエラー絡みで1点取ると、9回にはオースティンの止め3ランを含む4得点で合計13得点の大勝。
6回まで粘投を続けたケイに勝ち星が転がり込んでくる、まさに全てがうまくいった試合となりました。

キーになった3人の選手を上げる

逆転タイムリーを放った筒香や3安打した牧、一発放ったオースティンなど、多くの選手の活躍がありましたが、私は今日の試合でキーになった3人の選手を上げたいと思います。

粘投のケイ

まずは、先発で4勝目を手にしたケイ
上述の通り、粘り強いピッチングで6回を100、7安打3失点。
初回に40球投げておきながら、残りの5イニングを60球でまとめた修正能力、そして忍耐力には脱帽です。
 

チームの可能性を広げた度会

次に、6回表に1点差に迫るタイムリーを打った度会
この6回の攻撃は先頭の牧が四球で出塁するも、筒香が三振、その間に牧が盗塁を決めて一死2塁。
期待のかかった山本は三振で2アウト。
7番佐野が四球を選び、2アウト1,2塁となって今日8番に入っていた度会に打順が。
ベイスターズってこういう局面で得点を奪うのが苦手ですよね。
先頭が出た、でも2アウト、何とか四球で繋いで二人のランナーが出た、あと1本でいいんだ、というところでその1本が出ないというのがベイスターズ。
ここで、度会が変則左腕の坂本が投じたスライダーが甘いコースに入ってきたところをコンタクト。
センター前へのタイムリーヒットで欲しかった1点を取ることが出来ました。
おそらくこの1点がなけらば、今日の試合は7回以降もスコアボードには0が並び続けたのではないでしょうか。
度会のタイムリーはチームの可能性を広げた殊勲の一打だったと私は見ています。
 

打撃フォームを変えた佐野

最後に上げたいのは佐野
前出の度会のタイムリーの前に、貴重な四球を選んで繋いでいました。
佐野は7回にタイムリー、9回にもヒットを放って今日は4打数2安打1四球。
でも私はその結果よりも、佐野の打撃フォームの変化に注目しました。
前々から気になっていたんです。
佐野のフォーム。
今年からクローズを辞めたと春先から話題にはなっていましたが、私は根本は変わっていないなと見ていました。
確かに脚を極端にクロスすることはしなくなりましたが、右肩をグっと入れ込んでピッチャーに背中を向け、グイっと回転で打つスタイルは変わっていないなと。
ラミレス監督最終年で4番に任命された時は、体の回転を使って打つような打者ではなく、構えたバットを体重移動とともに前に出してくるシンプルな打撃フォームでした。
そのことで、ボールを見やすくし、バットがスムーズに出ていたと思うんです。
今日の打撃フォーム見てみると、ピッチャーがモーションに入った段階でバットは楽に構えたまま。
ついこの間までは、この時点で重心を下げてグッと右肩を入れるか前になっていました。
今日はこの状態から足をややクロスするような部分はありましたが、基本的に体重移動は後ろから前にスムーズになっており、体を極端に回転させるようなことが無くなっていました。
7回のタイムリーはインパクトの時に壁が出来て外角のボールをレフトへはじき返しての二塁打。
基本的に反対方向への打撃を意識している部分も大きいかと思いますが、今日の佐野はこれまでの佐野とは全く別人のように見えました。
ここまで不振が続いた佐野。
ベンチスタートも増えはじめ、今日は7番での出場。
梶原、度会、井上ら元気の良い若くて脚力のある左打者が次々と出現したことで、佐野の中で何かが変わったかもしれません。
元来、手首の柔らかさを生かしたバットコントロールは高い能力を持っており、なんて言っても首位打者の経験もあるくらいです。
ここから、ベイスターズ浮上のために、佐野のバットに期待できると私は思っています。