【2019年振り返り①】

神里が規定打席到達、更なる飛躍を期待

規定打席到達で打率.279。

この打率はチームで2位。

(リーグ14位)

大リーグ挑戦を表明している筒香を上回る数字です。

 

この程度で満足するほど我々の期待は小さくはないですが、規定打席に到達したことは大きな成果となったんではないでしょうか。

 

今年の神里は交流戦でサイクルヒットにあと一歩というシーンを演出するなど、いよいよベイスターズの主力打者になったかと思わせた時期もありましたが、後半に入って失速。

最後まで粘ってなんとか規定打席をとらえましたが、本人としては悔しいシーズンでもあったことでしょう。

 

神里はその脚力が評価を集めますが、盗塁は15止まり。

チームの戦い方が影響したこともあり、単独スチールが許されない環境もありはしたものの、やはり次の塁への執着が強いように見えないのも事実。

CSファーストステージの第2戦、先頭打者として内野安打を放った際にヘッドスライディングを見せましたが、まずはこういう姿を見せることも彼には必要なのかもしれません。

本人も「チームに勢いがつくかと思った」とこのヘッドスライディングへのコメントをしています。

 

ただ、だからと言って彼は走るのが最大の武器とも私は思っていません。

彼の最大の魅力は二塁打を打つ能力です。

 

二塁打数31はリーグ5位。

打率に対してこの二塁打の数は立派。

ベイスターズはホームラン数は重ねるものの、シングルヒットが非常に多く、そのほとんどが鈍足ランナーなため相手投手にプレッシャーを与えられません。

必然的に強行策に出てしまうのもこの人選では仕方がないことと言えます。

そんな中、横浜スタジアムのサイジングで二塁打が打てて脚があることをアピールできる神里の存在は非常に貴重。

 

ホームランは6本打っています。

後半に入ってめっきりホームランが出ず、そのままシーズンを終了してしまいましたが、15本から20本を数えるポテンシャルはあると思っています。

 

今年の長打率と出塁率は以下。

長打率 .407

出塁率 .323

 

本塁打の数が伸びれば長打率はグンっと伸びてきます。

ただ、やはり気になるのは出塁率。

神里の課題はここになります。

 

まず、四球の数がたったの26。

 

ちなみにヤクルトの山田は110、広島の鈴木が103とその差は歴然。

ベイスターズでは筒香が88(出塁率.388)と存在感を示し、ソトは59となっています。

 

その上でリーグ内の出塁率を見ていきましょう。

出塁率ランキング

1    鈴木 誠也    (広)    .453
2    糸井 嘉男    (神)    .403
3    山田 哲人    (ヤ)    .401
4    坂本 勇人    (巨)    .396

5   筒香 嘉智   (D)    .388

 

出塁率上位はやはり四球が多いこと、そして鈴木や山田、更に坂本など本塁打王を取れるレベルの選手がズラリ。

またついでに言うと出塁率上位は走れる選手が多いことも特徴として言えます。

 

ベイスターズ上位打線を神里にお任せして、チームが勝てるチームになるために、神里に求めたいのはやはり四球の数の上昇を含めた出塁率となりそう。

昨年も同じような課題を抱えていたことを考えると、その課題克服にはいたっていないことになり、おそらくそれはチーム方針も密接に関係しているとは思います。

ただ、筒香はバッチリ四球を選べています。

(無論相手の警戒の度合いが段違いに違うのですが)

 

打って出塁出来ればもちろん良いのですが、四球を絡めることでその率はグンっと上がるはず。

CSではファールで粘る姿もあり、徐々に生きる術を磨きつつあります。

 

来年、神里の大ブレイク。

これは簡単にはアウトにならない姿、四球を選び出塁率を高めることで飛躍の年となるでしょう。