ウェイト版の「恋人」のカードのエピソードって面白いんですよね。

6番 恋人

 

 

私は詳しい聖書の話は知らないので、

あくまでもタロットウェイト版の絵の意味になります。

 

アダム(男性性)は理性、イブ(女性性)は感情を表します。

理性と感情はバランスよくあるのが一番いいのですが、このカードは、特に女性性に注目するカードです。

 

 

「恋人」のエピソードはだいたいこんな感じの内容で↓

(どんなだ・・・)

 

 

 

神様の言いつけ守れないイブ。誘惑に負けるイブ。

アダムもイブに巻き込まれてエデンの園を追放されて、吊るされたり、一回死んだり、エライ目に合うわけなんですが・・・

でも、「最終的にイブが神様と直接つながっている。」

という、なんとも不思議なお話です。

 

「恋人」の絵を見ても、

イブは直接天使と目が合っていますが、

アダムはイブを見ている=イブ経由でしか天使とつながれない、

という意味が込められているそうです。

 

誘惑に負けず、社会で頑張っているのはアダムなのに、神様とつながるキーパーソンはイブだなんて、なんだか理不尽な話に思えますが(^_^;)

でも、人間だって赤ちゃんを産むのは女性の方。

新しいものは、一回女性性を通さないと生まれないんだそうです。

 

 

 

私の中では、女性性の代表って言うと、のび太くんが浮かんでくるんですけれども。

 

 

アニメのBGMでも時々流れている、のび太くんの歌があるんですけどね。

(昔ドラえもん見ていた世代の方は、メロディに聞き覚えがあると思います。)

 

のんびりのび太の毎日は

きょうもあしたも ドジばかり

いじめっこには ちょいとよわいし

おんなのこには もてないし

「ドラえもん なんとかしてよ!」

(「のんきなのび太くん」作詞:ばばすすむ 作曲・編曲:菊池俊輔 歌:小原乃梨子)

 

ダメじゃん!!ガーン

将来が心配になりますね(笑)

 

ジャイアンにいじめられて言い返すでもなく、スネ夫に自慢されて「羨ましいもんか!」と言ったそばから、

「やっぱり羨ましいい~あせるドラえも~ん!!」

女性性のかたまりのような子だなあ・・・と思います。

 

でも、タロットの「恋人」は、ある意味ダメになろうってカードなので、

これが出たときはダメでOKということになります。汗汗

 

のび太くんの長所って、人と比べないところだと思います。

悔しい~!羨ましい~って感情を爆発させるけど、それだけ(笑)

彼は決して、等身大の自分以外の者になろうとしません。

誰かに憧れて目指すこともない。

 

まあ、そこがダメって話なんですけどあせる

でもね、ある意味すごい。

自分にないものを求めない彼はきっと、

タロット15番「悪魔」の状態にはなりにくいと思います。

もし、のび太君が出木杉くんに憧れてしまったら、彼の一生は努力だけで終わってしまうことでしょう。

初期設定は不公平なもの。デキが違うってことありますものね。

 

知り合いの男性で、体が弱くて小さいころいじめにあって、勉強して、論破できるよう頑張った人がいます。

でも、いつしか彼の武器は、自分自身を苦しめるようにもなりました。

壊れた16番「塔」を諦めきれなくて、時々自暴自棄になりながらも、

奥さんの3番「女帝」のような放任主義の大きな愛に見守られて、その男性は今日も一生懸命生きています。

私たちに道具を出してくれるドラえもんはいないから、彼は工夫して頑張ったんだと思います。

築いた塔は自分の力だけで真剣に生きてきた証拠。誇ってほしいと思います。

 

 

大人になったのび太くんはしずかちゃんと結婚します。

「のび太の結婚前夜」では、前の晩ジャイアン、スネ夫、出木杉くんらがお祝いの会を開きます。もちろんみんなもしずかちゃんが好きだったわけで、羨ましがりつつも応援してくれます。

 

みんなのアイドルしずかちゃんが最終的に選んだのがのび太くんだなんて、

天使がイブに微笑んだ「恋人」のカードと重なる気がします。

もちろんのび太くんだって、人生のどこかの時点で、男性性の頑張りを発揮したシーンもあったでしょうね。

でも、しずかちゃんが結婚を決めた理由は、のび太くんが「人の気持ちがわかる優しい人」だったからでした。

 

それにしても、男の子の名前って、強さやスケールの大きさを願うことが多いのに、一人息子に「のびのび」を重視して名付けたのび太君のパパとママが一番すごいのかもしれませんね(笑)

人と比べずマイペースで頑張るのび太くんを、私も見習おうと思います。