大きな石の投げ合いをしていたら、友達の人差し指、生爪がはがれた。

 これは小学校6年生の頃のお話でしょうか?
 天下って知っています?
 バスケットボールを両手で投げて投げられたほうの相手が片手でボールを取ったり、両手をクロスしてボールを取ったり、競い合う技の難易度によって、前に数歩進んで、玉を相手に投げて、ぶつける競技です。
 学校からの帰り道、なんかおもしろいことないなかあと模索していた時、子供の頭位ある大きさの石が目に入ります。
 そうだ。
 『この石で天下しない?』
 私たちは早速、大きな石で天下を始めます。
 私が投げ、相手が石を受け取り、相手が石を投げ、私が石を受け取り。
 何回か繰り返しているうち、私の投げた石を相手が受け取り損ないます。
 受け取った石と爪が、アスファルトにぶつかり、なんと人差し指の爪(つめ)が、そっくりそのまま、はがれてしまったのです。
 『痛い』
 血が、どぼどぼと溢れ、それからどうやって家まで帰ったのか、自分でもよく覚えていません。
 ただ、母親には、今日あったことを話しておかないといけない。
 罪悪感みたいなものがあり、しぶしぶ母親に話そうとします。
 けれど褒められる話ではなく、悪いことをした話なので、もじもじするだけで、なかなか本当のことを話せません。
 15分位して、ようやく事の顛末を母親に伝えました。
 そして、母親に連れられて、相手の家まで謝りに行くことになりました。
 相手の友達には、
 『大丈夫だよ』
 と言っていただけましたが、大丈夫なわけがありません。
 なにしろ、人差し指の生爪がそっくりそのまま、はがれてしまったのですから。
 この手のおふざけは、小学校の6年間で、何度もあり、そのたびに母親に連れられて謝罪行脚に出掛けることになります。
 中学校では模範優等生でしたので、私の黒歴史は、小学校時代と、高校卒業した頃からですかね? 
 さすがに、反省しました。

 

 

 

 

 

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