9回に登板する投手が誰になるのか、マウンドに注目が集まった。
WBCキューバ戦、小久保監督から主審に交代が告げられ、ある投手がマウンドに歩を進めた。
その時点で、東京ドームの2階席からは判別がつかなかった。
だが次の瞬間、周りはざわついた。
投球練習のモーションに入った瞬間だ。明らかに他とは違うアンダースローの投球動作で
その投手が誰だかは明らかだった。
牧田和久、クローザーとしての登場だった。
その時に観客席のどよめきは、様々な意味があるように感じた。
大会前に監督がクローザーを明言していなかっただけに、ちょっとした驚きを含むもの。
または強化試合で多少打たれただけに、大丈夫かと不安感を含むもの。
あるいは牧田の抜擢から監督の信頼感に感心したようなもの。
など、人それぞれの想いがあったであろう。
ランナーの出塁は許したものの、なんとか抑えた。
翌日の豪州戦でも登板し、小久保監督はできることならクローザーとして固定したいのだなという意図が見られた。
しかしその豪州戦の中継で解説者として登場した原辰徳氏の考え方は違うようだ。
大前提として、原氏の考えとしてクローザーは三振の取れる投手を選びたいと。
明らかに牧田は打たせてとるタイプの投手。
ここで小久保監督との違いが顕著に出た。
言わずと知れた第2回WBCの優勝監督として、原氏はまたその当時の投手起用について語った。
調子の良い投手4人を中心としての起用を考えたとのこと。
先発・松坂、先発・岩隈、中継ぎ・杉内、抑え・ダルビッシュという布陣になった。
予選を勝ち上がっていく中でこの編成になっていったわけだが、今回はどのようになっていくのか。
豪州戦でのリリーフを見て原氏は圧巻のピッチングだった千賀を絶賛。
千賀を中心に据えるべきとも口にした(中心とはどこを意図したか定かではないが、おそらく千賀を抑えにするのがいいという考えを含むのだろう)。
一方で試合後の会見で小久保監督は、千賀を第二先発として今後起用していく考えを明らかにした。
ここでも考え方の違いが表れた。
いかにマウンドに送り込まれる投手が落ち着いたメンタルで登板できるか。
そのために、心の準備ができるようどれだけ前もって方針や起用法を伝えておけるかも大事になってくるだろう。
今後の展開に注目だ。