オルフェーブルが見事に勝利しました。

 直線では内をついて、ジョッキーの思い切った騎乗が功を奏したということも若干はあるでしょう。馬場がこの馬向きだったということもあるでしょう。ただ1頭、34秒台の足を使ったこと、二着以降をバラバラにちぎっていることを考えると、強かったということを否定はできないでしょう。
 ただ、気持ちの面のアンバランスさを解消できたわけではないでしょうから、思わぬ凡走がまだあるかもしれません。そこは気をつけましょう。
 たとえば、前走の天皇賞のようにタイムが速く、前が止まらないような展開の時に後ろから行き過ぎたり、あまりに遅いペースに引っかかってしまい、それを抑えた時のようなレースは危険があると思います。

 2着のルーラーシップは、馬が充実してきたのでしょう。オルフェーブルがいたことが不幸でした。前に行って、2着に残ったことは立派ですし、オルフェーブルとは内外の差があったことを考えれば、秋にはG1を切って勝てる存在になるでしょう。この馬もキングジョージか凱旋門賞へ行けば面白かったかもしれません。
 母のエアグルーブも4歳になってから順調に走りだしたことを考えても、これからなのかもしれません。素質馬であることには変わりないので、活躍を期待しましょう。

 ショウナンマイティは、一介の追い込み馬ではない結果を出しました。秋も東京のG1路線での活躍が非常に楽しみです。毎日王冠辺りより、天皇賞辺りからスタートをした方が、この脚は生きるように思います。

 3着のウィンバリアシオンは相変わらずで、歯がゆいレースでした。このパターンだと、G1を勝ち切るのは厳しいかもしれません。

 4着のマウントシャスタは、うまく内を抜けたためとはいえ、非常に強い内容でした。秋以降は非常に楽しみです。東京ではなく、距離は2000m以上の方がいいのかもしれません。

 このレースはペースもよく、実力差がはっきり出たのだと思います。競馬はいろいろな要素が重なって結果が出るものなので、次からもこの順になるとは限りません。ただ、今後の為の非常にいい目安にはなると思います。究極なレースではなかったものの、ハードなレース出会ったので、故障をする馬が出てこないことを祈ります。