青山学院大学の左翼組織で内ゲバが起き、やがて暴動に発展して燎原の火のごとく東京中に拡大、ついに東都は死滅した。


聞けば、元々は和菓子が発端との由、和菓子の怨みがかかる重大な事態を招いたということである。


というのも大変に高級な和菓子を納めた木箱には押し絵がしてあり、絵柄は二羽の鳥であった。


それは件の左翼組織の両派閥を象徴する絵柄で、それだけなら問題はなかったといえるが、武闘派とされる一方の派閥にとっては看過しがたい異句が木箱の背に刻印されていたのである。


怒った武闘派リーダーは、だが引越屋のバイトをしており、しかも社内から大変に期待されていた若手の有望株であったのであり、仮に対抗勢力と抗争になった場合、死に至る可能性は大で、そうなるとバイト先に多大な迷惑をかける。


しかし、好戦的な派閥を率いる者にとって死は覚悟の上、仮に徒死になったとしてもこれはつきものである。


「今こそわ」と彼の目に光が宿った。


まあ怪我をして過酷な引越屋のバイトが出来なくなっても、いざって時は皿洗いのバイトって手もあるしね、などと意外に楽天的なリーダーなのであった。


無論この時点で東都が死滅することになるとは知る由もなかった。


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♪青ゲバ東都死 和菓子の怨


押し絵の二羽にも 派や異句と背


思えバイトと死 この徒死つき


「今こそわ」彼目 いざ皿バ