一昨日というと日曜日のことであるが、日中、自宅の居間で寝転がって福田和也著「闘う書評」を耽読していると、急ブレーキと衝突音がほぼ同時に聴こえて、「またか」と辟易した。


入居するマンションに面した生活道路は交通量が多く、居間から眼下に見下ろす交差点では頻繁に接触事故が起きている。


自転車に乗ったおばさんが車に轢かれたのはつい2、3ヵ月前のことである。


今回は乗用車同士の接触事故であった。


1台は白の軽乗用車で若いカップルが乗車、もう一台はシルバーのセダンで若い男2人が乗車していた。


それぞれ意外と冷静にお互いの車の傷を確認した上で、交通の邪魔になると判断したのであろう、再び車に乗り込んで随意に車道の端っこへ移動し、改めて歩道上でがん首をつき合わせた。


お互い声を荒げたりこそしないものの、何やら言い争いをしているのが分かった。


しかとは聴き取れなかったが、「あんなスピードで走ってくるから」「そっちが止まらないからだろ」などと主張が真っ向から対立しているようであった。


住民としてはどっちもどっち、近道しようとこんな幅員狭小の生活道路なんかに進入してくるから悪いのである、事故るのである。


いっそ殴り合いの喧嘩にでも発展すれば愉快だが、2人組の男の片方が携帯電話をかけているので警察を呼んでいるのであろう、興ざめである。


果たして間もなくパトカーが到着して、実況検分が始まった。


2人の警察官はいずれも見るからに気だるい態度でお互いから事情を聴き、調書に記入していった。


ものの数分で警察官は引き返し、再び4人で立ち話を始めた。


もはや先程までの険悪な雰囲気はなく、僕はすっかり興味を失って寝転がって読書を再開した。


1時間後、笑い声が聴こえてきた。


まさかと思って窓の外を見ると、あの4人であった。


手近にたまたまあった粗大ごみのソファーの上に2人が腰掛け、親密な雰囲気で談笑しているのである。


以下がその写真である。








すっかり意気投合して、その後、海へドライブに出掛けたかどうかまでは確認していないので知らない。