会社の後輩に誘われて、バンドを始めることになったことになったことは、過日ブログで書いた。
僕はタム回しが得意でツーバスも出来るが、モタる(リズムが遅れる)癖があると言うと、後輩は「出来ればモタらないようにお願いします」と言い放った。
なんて注文の多い奴だ、それは贅沢というものだ。
タム回しが得意でツーバスが出来る上に、リズム感が良ければ、そもそも僕は勤め人なんてしていない。
リズム感がないから、詮方なく勤めに出てお時給をいただいているのだ。
むろんだからといって諦観しているわけではなく、リズム感を向上すべく努力は継続するつもりであることをここに宣言するっ。
さて、彼はバンドでフー・ファイターズのコピーをやりたいという。
コピー。
結構なことだ。
だが、僕は既に33歳だ。
いまさらコピーなんかして下積みをしていたのでは、メジャーデビューはそれだけ遠のく。
などと書くと、メジャーデビューを目標にしていると誤解される向きもあるかもしれないが、それは誤りなので訂正しよう。
メジャーデビューはあくまで通過点に過ぎない。
いずれはワールドツアーを組めるくらいのビッグ・バンドになるのが目標である。
そのためにこそ、リズム感を磨くのだ。
いずれにしろ、コピーをしている暇はないのである。
あくまでオリジナルで勝負すべきだ。
となると曲作りをしなければならないが、人心をつかむためにはやはり広範に支持されているロックが無難だろうか。
ってほら、「無難」だなんて既に守りの姿勢に入っている。
こんなふうに人民におもねるような態度で曲を作って果たして受け入れられるだろうか。
それは当座は良いかもしれん、デビューアルバムもそれなりのセールスを記録するだろう。
しかし、それで本当にオリジナルで勝負していると言えるのか、この田和家っ!
まず「バンド=ロック」という固定観念を捨てなければなるまい。
とはいえ、一からまったく新しい音楽ジャンルを切り拓くというのは、僕の潜在的な音楽センスからして決して出来ないわけではないが、そこはほらやはり先達に敬意を表して在来の音楽を融合するっちゅうの? 今はコラボレーション、ハイブリッドなんてのが隆盛で、そういうアプローチをするのが最善であるという結論に達した、たった今。
では、どういう音楽ジャンルを融合するかというと、やはり好きこそものの上手なれ、僕は今ヒップホップが好きでよく聴いている。
ヒップホップを基本に考えたいと思う。
これに何を掛け合わせるかが思案の為所である。
僕は様々な音楽に精通していて、業界動向にも詳しいが、いろいろ悩んでふと思い浮かんだのはレゲエ。
ヒップホップとレゲエを組み合わせるなんてのはどうだろうか。
「レゲホップ」という新しい音楽ジャンルを構築するのだ。
「レゲホップ」なんていうのはいかにも語呂が悪いので、もう少し考える必要がある。
「レゲ」はインパクトがあっておよろしいが、「ホップ」がどうも人民に迎合して擦り寄っていっている感がしていただけない。
ヒップホップと言えば、今真っ先に頭に浮かんだのはファット・ジョーという肥満のラッパーである。
こう言っては何だが、その姿態は豚そのもので、良く言えば大変印象深いラッパーである。
そこで「レゲブタ」なんてのはどうだろうか。
いや、ここはもう少しひねりを加えて「ブタ」を「トン」に読み替え、「レゲトン」というのはどうだろう。
出来た。
ここにヒップホップとレゲエの融合による新たな音楽ジャンルが誕生した。
あなたは歴史の目撃者だ。
さて、そうと決まれば早速作曲だ。
その前に辞表も書いておかねばならんなぁ。