私の母は、白内障の手術を、断固として受けなかった。

病院嫌いというのもあるが

七十代になってついた、老人医療の先生が

「老人は手術をするものではない。」という

考えの人だったからだ。

それはそれで、一つの意見だと思う。

ただ、その先生を信頼するあまりに

母は、脊椎間狭窄症の手術も白内障の手術も拒否し、

九十七歳の現在、ほぼ目が見えないし歩けない。

母の選んだ道だし、もうしかたのないことだが、

私は、その考えは違うと思う。

「白内障になったら、即手術してもらおう。」と

早い時期から、しっかり決めていた。

 

 

しかし、さすがに手術。

そう簡単なものではない。

まず、私のかかりつけの先生は街の開業医で手術はしない。

多分七十代。しかも隣の市の先生。

亡くなった父が隣の市で働いていた時期があり、

その時に知った評判のいい先生にお世話になっているのだが

「手術する病院を紹介しますよ。」と言ってくれたのが

すべてとなりの市の大病院。我が家からは一時間かかる。

私の住む市の病院を紹介してくれ、と言ったら

「そこへ紹介したのは、今までお一人しかいない。」と渋る。

いや、ひとり紹介したならいいでしょ、と押し切ったが

さすが七十代、よほどいやだったらしく

いつまでたっても紹介状を書いてくれない。

看護師さんに電話して抗議(やんわりと)してあわてさせ、

やっとのことで紹介状を得たのが二週間後。

この時点で私、けっこう疲れていた。あたりまえか。

 

 

 

さて、紹介してもらったのは、私が住む市の大きな総合病院。

数年前に、市民病院が赤字でだめになり

新たに作り直した病院。近年よくある形。

次回はその話から。

 

 

八月十七日  「ば」でした。

夕方、涼しくなったら庭の木を切ろうかと思っているのに

雷。ああ・・・